エンディングノートを無料で手に入れる方法と書き方|遺言書との違いも解説

「エンディングノートを書いてみたいけれど、どこで手に入れればいいの?何を書けばいいの?」と迷っている方は多いのではないでしょうか。この記事では、無料で入手できる4つの方法・最初に書く3項目・書いたあとの保管と家族共有のコツを順番に解説します。難しく考えなくて大丈夫です。まず1ページ書いてみることが、いちばんの一歩です。

エンディングノートとは——遺言書とはまったく違うもの

エンディングノートとは、「自分の希望や大切な情報を家族に伝えるためのメモ書き」です。書き方や内容に法律上の決まりはなく、自由に書けて後から何度でも書き直せます。「完成させなければいけない」ものではなく、1項目だけ埋めても立派なエンディングノートです。

法務省・大阪法務局が作成した公式の資料にも、エンディングノートは法的効力がなく、自由に活用できる「自分の想いを伝えるためのもの」と明記されています(出典:法務省・大阪法務局「エンディングノート」)。気軽に書き始められる点が、最大の特長です。

遺言書との決定的な違い——法的効力がない

遺言書とエンディングノートは、しばしば混同されますが、まったく性格が異なります。エンディングノートには法的効力がありません。財産の分け方をエンディングノートに書いても、法律上は有効にならないため、遺言書の代わりにはなりません。

一方で、エンディングノートは「気軽に書ける・修正できる・自由に書ける」という強みがあります。決まった様式も不要で、ノートにもアプリにも書けます。「財産の分け方を法的に決めておきたい」場合は遺言書を、「自分の希望や情報を家族に伝えたい」場合はエンディングノートを——目的に応じて使い分けられますし、両方書いても構いません。なお、遺言書の作成には法律上の定めがあります。詳細は弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。本記事は一般的な情報提供であり、個別の法的判断は専門家にご確認ください。

「遺言書との違いがわかって、気が楽になった」という声は、生前整理の現場でよく聞きます。エンディングノートは遺言書のような厳格さがないぶん、書き始めのハードルがずっと低いのです。生前整理全般の始め方は生前整理のはじめかた(ステップ解説)もあわせてご覧ください。

エンディングノートを無料で入手する4つの方法

エンディングノートは、お金をかけなくても手に入ります。目的や状況に合わせて、最も試しやすい方法から始めてみてください。

最も充実している:自治体窓口での無料配布

多くの市区町村が、高齢福祉課・地域包括支援センター・情報プラザなどでエンディングノートを無料配布しています。申請条件は基本的になく、誰でも入手できます。内容も行政が監修しており、地域の相談窓口情報なども含まれているため、初めての方に特におすすめです。

たとえば福岡市では、令和7年度版の「マイエンディングノート」を区役所・情報プラザの窓口で無料配布しているほか、市のホームページからPDF版をダウンロードすることもできます(出典:福岡市「令和7年度 マイエンディングノートを配布しています」)。お住まいの市区町村の公式サイトで「エンディングノート」と検索するか、高齢福祉課の窓口に確認してみてください。

自宅で今すぐ:無料PDF・アプリでダウンロード

自治体の窓口に行く時間がない方には、無料のPDFやスマホアプリという選択肢があります。法務省・仙台法務局などの各地の法務局でもエンディングノートを無料で提供しており、ダウンロードして手元で活用できます。

Excelテンプレートとして無料配布されているものもあり、「エンディングノート 無料 Excel」と検索すると複数見つかります。スマホアプリ型は、外出先で少しずつ書き足せる点が便利です。

100均・書店で手軽に

ダイソーなどの100均でも、エンディングノート専用の冊子が100〜200円程度で販売されています。紙に手書きしたい方には冊子タイプが書き心地の面で向いています。書き込む項目数やデザインで選ぶのもよいでしょう。

当サイトの無料ガイド(書き方解説つき)

「どう書けばいいかわからない」という方には、メールアドレスの登録だけで「生前整理完全ガイドブック」のPDFを無料でお届けしています。エンディングノートの書き方・財産一覧テンプレート・専門家への相談窓口マップを収録しており、ノートを手に入れた後の「書き始め方」も一緒に確認できます。無料ガイドでエンディングノートの書き方を確認する

エンディングノートに書く項目——最初は3つだけでいい

「書く項目が多すぎて途中で止まった」という声をよく聞きます。エンディングノートの項目は10〜15種類あることが多いですが、最初からすべて埋める必要はありません。まず次の3項目だけ書けば、立派なスタートです。

  1. 自分の基本情報・家族への連絡先
    名前・生年月日・住所・家族の連絡先。1ページ目に書くだけで、いざというとき家族が動き始める手がかりになります。
  2. 財産・書類の保管場所
    通帳・保険証券・年金書類などが「どの引き出しのどのファイル」にあるかを一行メモするだけで十分です。金融機関名やサービス名を書いておくと、家族が探す手間が大幅に減ります。金額の記載は不要です。なお、暗証番号やパスワードそのものはセキュリティ上の観点からノートには残さず、専用のパスワード管理アプリを利用し、そのアプリ名と保管場所だけを家族に伝えておく方法が安心です。
  3. 医療・介護の希望
    延命治療・かかりつけ医・介護に関する自分の希望を一言メモします。厚生労働省は、自分の医療・ケアの希望を前もって家族や医療チームと話し合う「人生会議(ACP:アドバンス・ケア・プランニング)」を推進しており、エンディングノートはその記録として活用できます(出典:厚生労働省「人生会議してみませんか」)。延命治療の具体的な内容については医師などの専門家にご相談ください。

この3項目を書き終えたら、余裕が出てきたときに追加していきましょう。葬儀・お墓の希望、家族へのメッセージ、デジタルサービスの一覧(使っているサービス名の書き出し)、専門家の連絡先なども、ノートに加えておくと家族の助けになります。

書く項目の一覧テンプレートは、終活・生前整理チェックリスト(無料)でも確認できます。

書いたあとに意識したい3つのこと——保管・更新・家族共有

エンディングノートは書いて終わりではありません。書いた後の3点を意識するだけで、ノートは何倍にも活きます。

保管場所は「家族が見つけられる場所」に

書き上げたエンディングノートは、信頼できる家族が見つけられる場所に保管できると安心です。金庫・書棚・引き出しなど、場所は何でも構いません。ただし「どこにあるか」を少なくとも1人の家族に伝えておくことが大切です。気づかれない場所に保管すると、いざというときに見つけてもらえません。

デジタル版(アプリ・クラウド保存)の場合は、アクセス方法を家族に共有しておく必要があります。国民生活センターは、スマホのロック解除方法や利用サービスの一覧を家族に伝えておくことを「デジタル終活」として推奨しています(出典:国民生活センター「デジタル終活」2024年11月)。

1年に1回は見直す(更新習慣)

家族構成・住所・財産の状況は年々変わります。エンディングノートは「完成形」ではなく「生きているメモ」です。誕生日・年末年始など決まったタイミングで年1回見直す習慣をつけると、無理なく続けられます。

「書いた」を家族に伝える

どこにしまったかを伝えていなければ、どんなに丁寧に書いたノートも役に立ちません。「エンディングノートを書いたよ、〇〇の引き出しにあるよ」と一言伝えるだけで、家族は大きな安心を得られます。改まって話し合わなくても、食卓の会話の中で自然に伝えられれば十分です。

まとめ|まず1ページ書くことが、いちばんの一歩

エンディングノートは無料で入手でき、最初の1項目だけ埋めればそれで十分なスタートです。遺言書のような法的な決まりはなく、自由に書いて後から書き直せるのが最大の強みです。大切なのは「完璧に書ききること」ではなく、「今日、書き始めること」です。

書き方の手順や項目テンプレートを手元に置いておきたい方は、無料PDFガイドでエンディングノートの書き方を確認するからメールアドレスを登録するだけで受け取れます。終活全般の準備状況を確認したい方は終活・生前整理チェックリスト(無料)、財産の把握から始めたい方は相続準備シミュレーター(無料)もあわせてご活用ください。

なお、相続・税務・遺言に関する具体的な手続きや判断については、税理士・弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。

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この記事の監修者

大久保 亮佑

生前整理アドバイザー2級/株式会社Kogera 代表取締役社長

株式会社Kogera「生前整理支援センター ふれあいの丘」運営。実家じまい・遺品整理・生前整理の進め方を、当事者とご家族の目線でわかりやすくお届けしています。監修者プロフィール →

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