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暦年贈与と相続時精算課税の比較表
(国税庁の説明どおり)無料PDF
暦年課税(暦年贈与)と相続時精算課税の違いを、対象者・控除・税率・贈与税の申告・届出・やめられるか・相続のときの扱いの7項目で、 国税庁のタックスアンサーの説明どおりに並べました。暦年課税の贈与を相続財産に足す加算期間の早見表(国税庁 No.4161 の表)もつけています。 A4・2ページのPDFは登録不要・完全無料でダウンロードできます。
どちらを選ぶかは、選ぶ前に税理士か税務署へ
相続時精算課税は、一度選ぶとその贈与者からの贈与について暦年課税に戻せません(国税庁 No.4103)。 このページは制度の違いを国税庁の説明どおりに並べたもので、どちらが得かの判断や税額の試算はしていません。 選ぶ前に、税理士か所轄の税務署に確認してください。
説明の時点:国税庁タックスアンサー「令和8年4月1日現在法令等」
相続時精算課税の基礎控除110万円は令和6年1月1日以後の贈与に、暦年課税の加算期間の延長(相続開始前3年以内→7年以内)は令和6年1月1日以後の贈与に適用されます。加算期間の延長は、贈与者が亡くなった日によって段階的に進みます(国税庁「相続時精算課税制度のあらまし」・No.4161、2026年10月4日確認)。
※ボタンを押すとダウンロードが始まります(A4縦・2ページ:暦年課税と相続時精算課税の比較表/加算期間の早見表・届出・確認先と出典)。
暦年課税と相続時精算課税は、対象者・控除・税率・届出・やめられるか・相続のときの扱いが違う
国税庁は、贈与税の課税方法には「暦年課税」と「相続時精算課税」の2つがあり、一定の要件に当てはまる場合に相続時精算課税を選択できると説明しています(No.4402)。 比較表は、国税庁の対比表「相続時精算課税制度のあらまし」の項目を骨組みに、No.4103・No.4402・No.4408 の説明で補ったものです。
| 項目 | 暦年課税(暦年贈与) | 相続時精算課税 |
|---|---|---|
| 対象となる贈与 | 暦年課税個人からの贈与(相続時精算課税を選んだ贈与者からの贈与を除く) | 相続時精算課税贈与者は60歳以上の父母または祖父母など、受贈者は18歳以上の、贈与者の直系卑属(子や孫など)である推定相続人または孫(年齢はいずれも贈与の年の1月1日時点。住宅取得等資金の贈与などには特例あり) |
| 基礎控除・特別控除 | 暦年課税1年間(1月1日~12月31日)にもらった財産の合計から基礎控除110万円 | 相続時精算課税毎年110万円の基礎控除(令和6年1月1日以後の贈与。同じ年に2人以上の特定贈与者から受けたときは、110万円を特定贈与者ごとにあん分)。ほかに特別控除2,500万円(累計の限度額。期限内申告をした場合に限る) |
| 税率 | 暦年課税10%~55%の累進(一般税率と特例税率の速算表) | 相続時精算課税基礎控除と特別控除を超えた部分に一律20% |
| 贈与税の申告 | 暦年課税1年間の合計が110万円を超えると、翌年2月1日~3月15日に申告と納税(110万円以下なら申告不要) | 相続時精算課税特定贈与者からの贈与の合計が110万円を超えると、翌年2月1日~3月15日に申告と納税 |
| 選択の届出 | 暦年課税―(届出書は相続時精算課税を選ぶときの手続き) | 相続時精算課税最初の贈与を受けた年の翌年2月1日~3月15日に「相続時精算課税選択届出書」を戸籍の謄本などと一緒に所轄税務署長へ(贈与者ごと) |
| やめられるか | 暦年課税―(相続時精算課税は贈与者ごとに選ぶ) | 相続時精算課税やめられない。一度選ぶと、その贈与者からの贈与は選んだ年分以降すべて相続時精算課税になり、暦年課税へ変更できない |
| 相続のときの扱い(贈与者が亡くなったとき) | 暦年課税原則は相続財産に加算しない。ただし相続や遺贈で財産を取得した人は、加算対象期間内の贈与を贈与時の価額で加算する(加算期間の早見表を参照)。納めた贈与税は相続税から控除 | 相続時精算課税贈与財産を贈与時の価額で相続財産に加算する(令和6年1月1日以後の贈与は、年ごとに基礎控除を差し引いた残り)。納めた贈与税は相続税から控除し、控除しきれない分は還付 |
※暦年課税の税率(一般税率・特例税率の速算表)は、相続税・贈与税の税率早見表に国税庁 No.4408 の表のとおり載せています。
※特定贈与者は、相続時精算課税の選択に係る贈与者のことです(No.4103)。
※相続時精算課税を選んだ人も、特定贈与者以外の人から受けた贈与は、暦年課税の基礎控除110万円を差し引いた後の金額に贈与税の税率を当てはめて計算します(No.4103)。
※令和5年12月31日以前に相続時精算課税の贈与を受けた場合は、相続時精算課税の基礎控除額は控除されないため、110万円以下でも申告が必要です(No.4402)。
相続時精算課税を選べるのは、原則として60歳以上の父母や祖父母などから18歳以上の子や孫などへの贈与
国税庁は、相続時精算課税を、原則として60歳以上の父母または祖父母などから18歳以上の子または孫などに財産を贈与した場合に選択できる贈与税の制度と説明しています(No.4103)。 年齢は、贈与者・受贈者のどちらも贈与の年の1月1日時点で判断します。
- 贈与者:贈与をした年の1月1日において60歳以上の父母または祖父母など(No.4103)。
- 受贈者:贈与を受けた年の1月1日において18歳以上の者のうち、贈与者の直系卑属(子や孫など)である推定相続人または孫(No.4103)。
- 住宅取得等資金の贈与の場合や、一定の納税猶予制度の適用を受ける場合には特例があります(国税庁「相続時精算課税制度のあらまし」)。
- 贈与財産の種類、金額、贈与回数に制限はありません(No.4103)。
相続時精算課税の贈与税の計算(国税庁 No.4103)
特定贈与者ごとに、1年間に贈与を受けた財産の合計から基礎控除110万円を差し引き、特別控除(限度額2,500万円。前年以前に使った分があれば残りが限度額)を差し引いた後の金額に、一律20%の税率を掛けて計算します。 特別控除は、贈与税の期限内申告書を提出した場合に限り差し引けます。同じ年に2人以上の特定贈与者から贈与を受けたときは、基礎控除110万円を特定贈与者ごとの課税価格であん分します。
相続時精算課税は一度選ぶと、その贈与者からの贈与について暦年課税に戻すことはできない
国税庁は、相続時精算課税は贈与者(父母または祖父母など)ごとに選択できるものの、一度選択すると、その贈与者からの贈与は選択した年分以降すべて相続時精算課税が適用され、暦年課税へ変更することはできないと説明しています(No.4103)。
- 相続時精算課税を選んだ贈与者からの贈与には、暦年課税の基礎控除は使えません。相続時精算課税の基礎控除110万円は、暦年課税の基礎控除とは別のものです(国税庁パンフレット「令和5年度 相続税及び贈与税の税制改正のあらまし」)。
- 特定贈与者以外の人からの贈与は、暦年課税で計算します(No.4103)。
- 特定贈与者が亡くなったときは、相続時精算課税で受けた贈与財産を贈与時の価額で相続財産に加算して相続税を計算し、納めた贈与税相当額を差し引きます。 差し引ききれない分は、相続税の申告をすると還付を受けられます(No.4103)。
相続時精算課税を選ぶかどうかは、将来の相続税の計算にも関わります。選ぶ前に、税理士か税務署に確認してください。
暦年課税の贈与を相続財産に足す加算期間は、贈与者が亡くなった日によって3年以内・令和6年1月1日から・7年以内に分かれる
国税庁は、相続や遺贈などで財産を取得した人が、亡くなった人から加算対象期間内に暦年課税で贈与を受けていた場合は、その贈与財産の贈与時の価額を相続税の課税価格に加算すると説明しています(No.4161)。 令和6年1月1日以後の暦年課税の贈与は加算対象期間が相続開始前7年以内となりますが、実際の期間は贈与者が亡くなった日によって次の表のとおり段階的に延びます。
| 被相続人の相続開始日 | 加算対象期間 |
|---|---|
| ~令和8年12月31日 | 相続開始前3年以内(死亡の日から遡って3年前の日から死亡の日までの間) |
| 令和9年1月1日~令和12年12月31日 | 令和6年1月1日から死亡の日までの間 |
| 令和13年1月1日~ | 相続開始前7年以内(死亡の日から遡って7年前の日から死亡の日までの間) |
※表の「相続開始日」は、贈与をした人(被相続人)が亡くなった日です。国税庁 No.4161(令和8年4月1日現在法令等)の表のとおり。
※加算対象期間内の贈与は、贈与税がかかったかどうかに関係なく加算します。基礎控除110万円以下の贈与や、亡くなった年の贈与も加算します(No.4161)。
※相続開始の日が令和9年1月2日以後の場合、加算対象期間内の贈与のうち相続開始前3年以内より前の贈与(延長された4年間の贈与)は、贈与時の価額の合計から総額100万円までは加算されません(No.4161・国税庁パンフレット)。
※令和5年12月31日以前の贈与の加算対象期間は、相続開始前3年間です(国税庁パンフレット)。
※加算された贈与財産に対応する贈与税の額は、加算された人の相続税の計算で控除されます。贈与税の配偶者控除額に相当する金額など、加算しない贈与財産もあります(No.4161)。
※相続時精算課税で受けた贈与は、加算期間の早見表ではなく No.4103 の扱い(贈与時の価額で加算)になります(No.4161)。
ご自身の贈与が加算の対象になるか、いくら加算されるかは、贈与の時期や財産の種類で変わります。税理士か税務署に確認してください。
相続時精算課税選択届出書は、最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日までに税務署へ出す
相続時精算課税を選ぶ受贈者(子や孫など)は、最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日まで(贈与税の申告書の提出期間)に、納税地の所轄税務署長へ「相続時精算課税選択届出書」を出します(国税庁 No.4103)。 届出書は贈与者ごとに作ります(No.4402)。
- 添付書類(受贈者が子や孫などの場合):受贈者の戸籍の謄本または抄本などで、受贈者の氏名・生年月日と、贈与者の推定相続人または孫であることがわかるもの。贈与を受けた日以後に作成されたものを出します(No.4304)。
- 贈与税の申告書を出すときは、届出書を申告書に添付します。申告書を出す必要がないときは、届出書だけを出します(No.4103・国税庁パンフレット)。
- 提出期限が土・日曜日・祝日等に当たる場合は、その翌日が期限です(国税庁「B1-1 贈与税の申告手続」)。
- 確定申告書等作成コーナーで作成して e-Tax で提出できるほか、書面で作成して持参または送付で出すこともできます(国税庁「B1-1 贈与税の申告手続」)。
どちらを選ぶかの判断や税額の計算は、選ぶ前に税理士か税務署に確認する
当サイトは税理士ではないため、暦年課税と相続時精算課税のどちらが得かの判断、税額の試算、節税の提案はしていません。 相続時精算課税は選んだあとで暦年課税に戻せないため、財産の一覧を用意したうえで、選ぶ前に相談してください。
税理士
どちらを選ぶか、贈与税・相続税の試算など、個別の判断が必要な相談に。
所轄の税務署
届出書・贈与税の申告書の提出先です(No.4103・B1-1)。
国税庁の相談窓口
チャットボット・タックスアンサーのほか、電話相談センターで国税局の職員等が相続税・贈与税の相談に答えています(税についての相談窓口)。
預貯金・不動産・借入れなどの一覧は、財産目録テンプレートで作っておけます。
贈与税の税率や相続時精算課税のしくみも、あわせて確かめておける
暦年課税と相続時精算課税の違いを確かめたら、贈与税の速算表や、相続時精算課税・生前贈与の解説記事もあわせて読んでおくと、税理士や税務署への相談がスムーズです。
よくある質問
暦年贈与と相続時精算課税の違い、暦年課税に戻せるか、2つの110万円の関係、加算期間と届出書についての質問にお答えします。
- Q. 暦年贈与と相続時精算課税の違いは何ですか?
- A. 国税庁によると、暦年課税は1年間(1月1日~12月31日)にもらった財産の合計から基礎控除110万円を差し引き、一般税率または特例税率の累進税率で計算します。相続時精算課税は、60歳以上の父母・祖父母などから18歳以上の子・孫などへの贈与で選べる制度で、毎年110万円の基礎控除(同じ年に2人以上の特定贈与者から受けたときはあん分)と特別控除(累計2,500万円まで)を差し引いた後に一律20%で計算し、贈与者が亡くなったときに贈与財産を相続財産に加算して相続税を計算します(国税庁 No.4402・No.4103・No.4408)。
- Q. 相続時精算課税を選んだあと、暦年課税に戻せますか?
- A. 戻せません。国税庁は、相続時精算課税は贈与者ごとに選択できるものの、一度選択すると、その贈与者からの贈与は選択した年分以降すべて相続時精算課税が適用され、暦年課税へ変更することはできないと説明しています(No.4103)。選ぶ前に税理士か税務署に確認してください。
- Q. 相続時精算課税の110万円と、暦年課税の110万円は同じものですか?
- A. 別のものです。国税庁のパンフレットは、相続時精算課税の基礎控除110万円は暦年課税の基礎控除とは別に控除されると説明しています。ただし、相続時精算課税を選んだ贈与者からの贈与には暦年課税の基礎控除は使えません。特定贈与者以外の人からの贈与は、暦年課税の基礎控除110万円を差し引いて計算します(No.4103)。
- Q. 生前贈与の加算期間が7年になったのは、いつの贈与からですか?
- A. 令和6年1月1日以後の暦年課税の贈与からです(国税庁 No.4161)。加算対象期間は、贈与をした人が亡くなった日(相続開始日)によって変わり、令和8年12月31日までは相続開始前3年以内、令和9年1月1日から令和12年12月31日までは令和6年1月1日から死亡の日までの間、令和13年1月1日以後は相続開始前7年以内です。
- Q. 延長された4年間の贈与は、すべて相続財産に加算されるのですか?
- A. 国税庁は、相続開始の日が令和9年1月2日以後の場合、加算対象期間内に受けた贈与のうち相続開始前3年以内より前の贈与は、贈与時の価額の合計から総額100万円までは相続税の課税価格に加算されないと説明しています(No.4161)。ご自身の贈与が当てはまるかは、税理士か税務署に確認してください。
- Q. 相続時精算課税選択届出書は、いつ、どこに出しますか?
- A. 最初の贈与を受けた年の翌年2月1日から3月15日まで(贈与税の申告書の提出期間)に、納税地の所轄税務署長へ、受贈者の戸籍の謄本などの書類とともに提出します。贈与税の申告書を出すときは申告書に添付し、出す必要がないときは届出書だけを提出します(国税庁 No.4103・パンフレット)。
- Q. どちらを選べばよいか教えてもらえますか?
- A. このページとPDFは、国税庁の説明どおりに制度の違いを並べたものです。当サイトは税理士ではないため、どちらが得かの判断、税額の試算、節税の提案はしていません。贈与する財産や家族の状況で結果が変わるため、選ぶ前に税理士か税務署に確認してください。
- Q. 本当に無料ですか?登録は必要ですか?
- A. 完全に無料で、メールアドレスや氏名の登録は不要です。個人利用の範囲で、印刷・複製してお使いください。
出典(2026年10月4日確認・国税庁)
説明の時点:国税庁タックスアンサー「令和8年4月1日現在法令等」。加算期間の早見表は No.4161 の表のとおり。
No.4408「贈与税の計算と税率(暦年課税)」/No.4402「贈与税がかかる場合」/No.4103「相続時精算課税の選択」/参考「相続時精算課税制度のあらまし」/No.4161「贈与財産の加算と税額控除(暦年課税)」/No.4304「相続時精算課税選択届出書に添付する書類」
パンフレット「令和5年度 相続税及び贈与税の税制改正のあらまし」(令和5年6月)/「B1-1 贈与税の申告手続」/「税についての相談窓口」
一般的な情報提供です。当サイトは税理士ではなく、どちらの制度が得かの判断、税額の計算、節税の助言はしていません。 贈与する財産や家族の状況で税額は変わるため、選ぶ前に税理士か税務署に確認してください。
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