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相続土地国庫帰属制度の申請チェックリスト
無料PDF(必要書類・却下と不承認の要件・費用)

相続した土地を国に引き取ってもらう「相続土地国庫帰属制度」の承認申請の前に、申請できる人・却下と不承認の要件・添付書類・費用・申請先と事前相談を確かめるチェックリストです。却下・不承認の観点と申請前の確認項目は、法務省のチェックシートと申請の手引きの項目どおりに並べています。 PDF版を登録不要・完全無料でダウンロードできます。

登録不要完全無料PDFA4・5ページ法務省の項目どおり2026年10月確認

※ボタンを押すとダウンロードが始まります(PDF版 A4・5ページ 約0.4MB)。確認用のチェックリストで、法務省の承認申請書の様式の代わりにはなりません。土地が承認されるかどうかは判定できないため、法務局の事前相談か専門家に確認してください。

相続土地国庫帰属制度を申請できるのは、相続か相続人への遺贈で土地を取得した人

相続土地国庫帰属制度を申請できるのは、相続または相続人に対する遺贈で土地を取得した人で、売買で自分で買った土地や、相続等で土地を取得できない法人は基本的に対象外です(相続土地国庫帰属法 第2条・法務省「制度の概要」)。PDFの1ページ目で、次の5点を確かめます。

  • 相続または相続人に対する遺贈で土地を取得した人が申請できます。
  • 売買など相続等以外の原因で自分で土地を取得した人や、相続等で土地を取得できない法人は、基本的に利用できません。
  • 共有の土地は、共有者の全員が共同して申請します。売買で持分を取得した共有者がいても、相続等で持分を取得した共有者と一緒なら申請できます。
  • 制度開始(2023年=令和5年4月27日)より前に相続した土地も対象です。
  • 申請手続ができるのは所有者本人か法定代理人だけで、資格者を含めて他の人が代理することはできません。書類作成の代行は、弁護士・司法書士・行政書士に頼めます。

建物がある土地などは申請できず、崖や地下の埋設物がある土地などは承認されない

相続土地国庫帰属制度では、建物がある土地など5つの類型は申請の段階で却下され、崖や管理を妨げる物がある土地など5つの類型は審査で不承認になります(法第2条第3項・第5条第1項、法務省「引き取ることができない土地の要件」)。下の表は、法務省の概要ページの区分どおりです。

却下要件(当てはまると申請できない)
A建物がある土地
B担保権や使用収益権が設定されている土地
C他人の利用が予定されている土地(現に道路として利用されている土地・墓地内の土地・境内地・現に水道用地・用悪水路・ため池として利用されている土地)
D土壌汚染されている土地
E境界が明らかでない土地・所有権の存否や範囲について争いがある土地
不承認要件(審査で当てはまると判断されると承認されない)
A一定の勾配・高さの崖があって、管理に過分な費用・労力がかかる土地(勾配30度以上かつ高さ5メートル以上の崖)
B土地の管理・処分を阻害する有体物が地上にある土地
C土地の管理・処分のために、除去しなければいけない有体物が地下にある土地
D隣接する土地の所有者等との争訟によらなければ管理・処分ができない土地
Eその他、通常の管理・処分に当たって過分な費用・労力がかかる土地
  • 建物の登記がされていなくても、現に建物があれば申請できません。建物は原則として取り壊してから申請し、申請後すぐに取り壊す予定がある場合は、申請予定の法務局・地方法務局の本局に問い合わせます。
  • 境界が明らかな土地とは、申請者が認識している隣接土地との境界が表示され、隣地所有者の認識と相違がなく争いがない土地です。測量や境界確認書の提出までは求められていません。
  • 却下・不承認になったときも、審査手数料は返還されません。

PDFの2ページ目には、法務省が事前相談の準備資料として公開している「相談したい土地の状況について(チェックシート)」の18項目を、根拠条文とともに原文どおり載せています。当てはまるかどうかの最終判断は、申請後に法務局が実地調査などをして行います。チェックできるか分からない項目は、空けたまま法務局の事前相談でたずねてください。

添付書類は、図面・写真2種・印鑑証明書が全員に必要で、事情に応じて書面を足す

相続土地国庫帰属制度の承認申請書には、土地の位置と範囲の図面、境界点の写真、形状の写真、申請者の印鑑証明書の4点を、すべての申請者が添付します(法務省「制度の概要」6-Ⅳ 添付書類)。相続人への遺贈で取得した場合や、申請者と登記名義人が異なる場合などは、書面を足します。

番号書類
全ての申請者が添付必須の書面
(1)承認申請に係る土地の位置及び範囲を明らかにする図面
(2)承認申請に係る土地と当該土地に隣接する土地との境界点を明らかにする写真
(3)承認申請に係る土地の形状を明らかにする写真
(4)申請者の印鑑証明書(市区町村作成)
遺贈によって土地を取得した相続人が添付必須の書面
(5)相続人が遺贈を受けたことを証する書面具体例:遺言書/亡くなった方の出生から死亡までの戸籍全部事項証明書、除籍謄本又は改製原戸籍謄本/亡くなった方の除かれた住民票又は戸籍の附票/相続人の戸籍一部事項証明書/相続人の住民票又は戸籍の附票/相続人全員の印鑑証明書
承認申請者と所有権登記名義人が異なる場合に添付必須の書面
(6)土地の所有権登記名義人(or表題部所有者)から相続又は一般承継があったことを証する書面具体例:亡くなった方の出生から死亡までの戸籍全部事項証明書、除籍謄本又は改製原戸籍謄本/亡くなった方の除かれた住民票又は戸籍の附票/相続人の戸籍一部事項証明書/相続人の住民票又は戸籍の附票/遺産分割協議書
申請者と所有権登記名義人は同じだが、登記記録の氏名・住所に変更がある場合の必須書面(申請書の様式の欄)
(7)氏名又は住所の変更があったことを証する書面
任意で添付する書面
任意固定資産評価証明書
任意承認申請土地の境界等に関する資料

(7)は法務省のページの添付書類の一覧には無く、承認申請書の様式(Ver.1.2)の添付書類欄にある書面です。(1)〜(3)の図面・写真は自分で作成し、法務省が記載例を公開しています。

承認申請書は、法務省の記載例を参考に、法務省の様式で作ります。当サイトのPDFには様式を入れていないので、次のリンクから入手してください(2026年10月4日確認・R6.4.22更新の様式)。

承認申請書は土地の一筆ごとに作ります(同じ申請者が二筆以上を同時に申請するときを除く。施行規則第4条)。様式には、登記嘱託の承諾などの確認欄と、(別紙)「承認申請に係る土地の状況について」のチェック欄、収入印紙貼付台紙があります。

費用は、申請時の審査手数料が1筆14,000円、承認後の負担金が原則20万円

相続土地国庫帰属制度の費用は、申請時に収入印紙で納める審査手数料(土地一筆当たり14,000円)と、承認後に納める負担金(原則として一筆ごとに20万円が基本)の2つです(施行令 第3条・第5条)。

審査手数料(申請するときに納める)

  • 審査手数料は、土地一筆当たり14,000円です(施行令第3条)。
  • 申請時に、申請書に審査手数料額の収入印紙を貼って納めます(割印はしない)。
  • 取り下げた場合や、却下・不承認になった場合でも、審査手数料は返還されません。
  • 複数の土地をまとめて申請しても審査手数料は軽減されません(10筆なら14,000円×10)。

負担金(承認されたあとに納める)

  • 承認を受けたら、国有地の種目ごとの10年分の標準的な管理費用を考慮して算定した負担金を納付します(法第10条)。
  • 負担金は、原則として一筆の土地ごとに20万円が基本です。
  • 例外として、市街化区域等の宅地・農地と森林は、土地の面積に応じて算定され、20万円以上になります(施行令第5条。農地は農用地区域内・土地改良事業等の区域内も含む)。
  • 負担金の通知が届いた日の翌日から30日以内に、納入告知書で日本銀行(代理店等の金融機関を含む)に納めます。法務局に現金を持参しての支払いはできません。
  • 期限内に納付しないと承認は効力を失い、同じ土地は最初から申請し直しになります。納付した時点で土地の所有権が国に移ります。
  • 隣接する二筆以上の同じ種目の土地は、申出をすれば一つの土地とみなして負担金を算定できます(申出は承認されるまでの間に、申請した法務局の本局へ)。

面積に応じて算定する土地の負担金は、このページでは計算しません。法務省の「相続土地国庫帰属制度の負担金」のページにある負担金額の自動計算シート(Excel)を使うか、法務局の事前相談で確認してください。

申請先は土地の所在地を管轄する法務局・地方法務局の本局で、事前相談は予約制

相続土地国庫帰属制度の申請先は、土地が所在する都道府県の法務局・地方法務局の本局(不動産登記部門)で、支局・出張所では受け付けていません。申請の前に、同じ本局で予約制の事前相談を受けられます(施行規則 第1条・法務省「相談対応について」)。

申請先と提出のしかた

  • 申請先は、申請する土地が所在する都道府県の法務局・地方法務局(本局)の不動産登記部門(登記部門)です。支局・出張所では申請を受け付けていません。
  • 提出は窓口か郵送です。郵送は、国庫帰属の申請書在中と書いた書留郵便かレターパックプラスで、土地の所在する法務局の本局へ送ります。窓口申請は、できるだけ事前に法務局へ連絡します。
  • 審査には、申請から帰属の決定(却下・不承認を含む)まで8か月程度かかると法務省の手引きに書かれています。法務局の職員が現地調査を行い、申請者に同行を頼むことがあります。

事前相談(予約制)

  • 全国の法務局・地方法務局の本局で相談を受け付けていて、インターネットでの事前予約制です。
  • 相談の方法は、本局の窓口での対面・電話・ウェブの3つです(ウェブは2024年=令和6年10月15日から)。
  • 相談先は土地が所在する都道府県の本局です。遠方などで難しい場合は、近くの本局でも相談できます。
  • 相談は一人1日1回の予約で30分です。所有者本人だけでなく、家族・親族も相談できます。
  • 相談の前に「相続土地国庫帰属相談票」と「チェックシート(相談したい土地の状況について)」を用意し、登記事項証明書・地図や公図・土地の写真など手元の資料もそろえます。
  • 相談のために法務局へ送った資料は返送されないので、写しを送ります。

申請書を出す前に、法務省の手引きの「申請前チェックリスト」14項目で最終確認する

法務省の申請の手引き「相続土地国庫帰属制度のご案内(第2版)」のP.75には、申請書を出す前に確かめる14項目の「申請前チェックリスト」があり、PDFの4ページ目に原文どおり載せています。

はじめに

  • 申請する土地は相続又は相続人への遺贈によって取得した土地ですか?(手引きP.12)
  • 申請する土地の場所、境界は明らかですか?(手引きP.19)
  • 帰属できない土地に該当しないかどうか、分かる範囲で確認又は法務局に相談をされましたか?(手引きP.15・16)
  • 負担金を納付する必要があることを理解されましたか?(手引きP.48)
  • 申請後は審査手数料が返還されないことを理解されましたか?(手引きP.31)

申請書類(P.32〜47)

  • 所在する土地を管轄する法務局の本局の長宛ての申請書になっていますか?
  • 所有権登記名義人の氏名・住所の記載をされましたか?
  • 必須添付書面を漏れなく用意されましたか?
  • 任意添付書面を可能な範囲で用意されましたか?
  • 登記嘱託の同意にチェックをされましたか?
  • 法務局が連絡を取ることができる連絡先を記載されましたか?
  • 申請書に承認申請者全員分の実印を押されましたか?
  • (別紙)「承認申請に係る土地の状況について」リストにチェックをされましたか?
  • 審査手数料額の収入印紙を貼りつけましたか?

最新の運用は、2024年の様式変更とウェブ相談の開始、2025年の手引きの補訂

相続土地国庫帰属制度は2023年4月27日に始まり、承認申請書の様式の一部変更(2024年4月22日)、法務局のウェブ相談の開始(2024年10月15日)、申請の手引きの補訂(2025年10月16日)が続きました(法務省「相続土地国庫帰属制度について」のお知らせ)。

  • 2023年3月30日政令改正で、審査手数料額(一筆14,000円)の条文(施行令第3条)を新設
  • 2023年4月27日相続土地国庫帰属制度が開始
  • 2024年4月22日承認申請書の様式を一部変更し、申請の手引きを改訂(様式・記載例は「R6.4.22更新」)
  • 2024年10月15日法務局のウェブ相談を開始
  • 2025年10月16日申請の手引きを補訂(手引きは「令和7年10月版[第2版]」)

2026年10月4日に法務省のお知らせ・関係法令等・Q&A(令和7年9月1日現在)を確認した範囲では、審査手数料(一筆14,000円)と負担金の算定の改定は見当たりませんでした。申請の前に、法務省のホームページで最新の様式と手引きを確認してください。

土地が承認されるかどうかは、法務局の事前相談か専門家に確認する

相続土地国庫帰属制度で土地が承認されるかどうかは、申請後に法務局が書面の審査と実地調査をして判断するもので、このチェックリストでは判定できません。該当するか分からない点は、法務局の事前相談か専門家に確認してください。

  • 事前相談の担当者の見解は承認の可否を保証するものではなく、申請後の審査(資料の確認・実地調査)で異なる結果になることがあります。
  • 法務局の職員は申請書等を作成できません。書類作成の代行を頼めるのは、弁護士・司法書士・行政書士です。
  • 申請手続ができるのは所有者本人か法定代理人で、書類作成を頼んだ場合も承認申請者は土地の所有者本人です。

相続土地国庫帰属制度のしくみと、ほかの手放し方を解説したページ

相続土地国庫帰属制度の費用・要件と売却などとの比較、土地の名義を相続人に移す相続登記、空き家の手放し方は、次のページでくわしく解説しています。

よくある質問

相続土地国庫帰属制度の申請について、よく寄せられる質問に法務省の案内と法令をもとに答えます。

Q. 相続土地国庫帰属制度は、誰が申請できますか?
A. 相続または相続人に対する遺贈で土地を取得した人が申請できます。売買など相続等以外の原因で自分で取得した土地や、相続等で土地を取得できない法人は基本的に対象外です。共有の土地は共有者の全員が共同して申請し、制度開始(2023年4月27日)より前に相続した土地も対象です(法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」)。
Q. 建物がある土地は申請できますか?
A. 建物がある土地は、申請の段階で却下される土地(却下要件)に当たるため申請できません。建物の登記がなくても、現に建物があれば申請できないと法務省のQ&Aに書かれています。建物は原則として取り壊してから申請し、申請後すぐに取り壊す予定がある場合は、申請予定の法務局・地方法務局の本局に問い合わせてください。
Q. 申請にかかる費用はいくらですか?
A. 申請時に、土地一筆当たり14,000円の審査手数料を収入印紙で納めます。取り下げた場合や却下・不承認になった場合でも返還されません。承認されたあとは負担金を納めます。負担金は20万円が基本で、市街化区域等の宅地・農地や森林は面積に応じて算定され20万円以上になります。自分の土地の負担金がいくらになるかは、法務局で確認してください。
Q. 申請先と、事前相談の窓口はどこですか?
A. 申請先は、土地が所在する都道府県の法務局・地方法務局の本局(不動産登記部門)です。支局・出張所では受け付けていません。事前相談も同じ本局で、インターネットの予約制で受けられます(対面・電話・ウェブ、1回30分)。管轄は法務局ホームページの「管轄のご案内」で確認できます。
Q. 司法書士などに申請を代わりにしてもらえますか?
A. 申請手続ができるのは所有者本人か法定代理人だけで、資格者を含めて他の人が代理することはできません。承認申請書などの書類作成の代行は、弁護士・司法書士・行政書士に頼めます。書類作成を頼んだ場合も、承認申請者は土地の所有者本人です(法務省Q&A・申請の手引き)。
Q. 審査にはどれくらいかかりますか?
A. 法務省の申請の手引き(第2版)には、申請から帰属の決定(却下・不承認の判断を含む)までに8か月程度を要すると書かれています。審査では書面の確認に加えて、法務局の職員が土地の実地調査を行います。
Q. このチェックリストで、自分の土地が承認されるか分かりますか?
A. 分かりません。このチェックリストは、法務省のチェックシートと申請の手引きの項目を並べた確認用のものです。却下・不承認に当たるかの最終判断は、申請後に法務局が実地調査などをして行います。該当するか分からない点は、法務局の事前相談か専門家に確認してください。
Q. 本当に無料ですか?登録は必要ですか?
A. 完全に無料で、メールアドレスや氏名の登録は不要です。個人利用の範囲で、印刷・複製してお使いください。

出典(2026年10月4日確認)

法務省「相続土地国庫帰属制度について」(令和7年10月16日)/法務省「相続土地国庫帰属制度の概要」/法務省「引き取ることができない土地の要件」/法務省「相続土地国庫帰属制度の負担金」/法務省「相続土地国庫帰属制度の相談対応について」(令和6年10月15日)/法務省「Q&A」(令和7年9月1日現在)/法務省「関係法令等」

法務省「相談したい土地の状況について(チェックシート)」(PDF)/法務省「相続土地国庫帰属の承認申請書」様式(Ver.1.2・R6.4.22更新)/法務省「相続土地国庫帰属制度のご案内」(令和7年10月版・第2版)

相続土地国庫帰属法(令和3年法律第25号)/同法施行令(令和4年政令第316号)/同法施行規則(令和5年法務省令第1号)(e-Gov法令検索)

一般的な情報提供です。個別の土地が承認されるかどうかの判断、負担金の計算、申請書類の作成はしていません。手続きは、土地の所在地を管轄する法務局・地方法務局の本局(事前相談)か専門家に確認してください。

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