空き家の税金|固定資産税・空き家税・売却時の税一覧
「親が住んでいた家が空き家になり、固定資産税の通知が届くたびに気が重い」「空き家税という言葉を聞いたけれど、自分の家も対象なのか分からない」と困っている方へ。空き家にかかる税金を、持っている間・売るとき・相続したときの3つの場面に分けて一覧にし、総務省・国税庁・京都市の公表情報で仕組みを整理しました。
空き家の税金一覧|持っている間・売るとき・相続したとき
空き家にかかる主な税金は、持っている間の固定資産税と都市計画税、売って利益が出たときの所得税、相続したときの相続税の3つの場面に分かれます。京都市では、住む人のいない住宅に課す新しい税が令和12年度から課税開始予定です。
場面 | 税金 | 押さえておきたい点 |
|---|---|---|
持っている間 | 固定資産税 | 毎年1月1日時点の所有者に市町村が課税。住宅用地特例で土地の課税標準が軽くなる |
持っている間 | 都市計画税 | 市街化区域内の土地・家屋が対象。税率は0.3%以下 |
持っている間(京都市) | 非居住住宅利活用促進税 | 住む人のいない住宅の所有者が対象。令和12年度から課税開始予定 |
売るとき | 所得税・復興特別所得税 | 所有期間5年超かどうかで税率が変わる。相続した空き家には特別控除がある |
相続したとき | 相続税 | 家屋は固定資産税評価額、土地は路線価方式か倍率方式で評価する |
固定資産税は、住む人がいない空き家でも所有者に毎年かかる
固定資産税は、毎年1月1日(賦課期日)時点で土地や家屋を所有している人に、その資産がある市町村が課税する税金です。課税の対象は所有者なので、誰も住んでいない空き家でも納税義務はなくなりません。
税額は、評価額をもとにした課税標準額に税率(原則1.4%)を掛けて計算し、市町村は条例で異なる税率を定めることができます。納税通知書は市町村から届き、原則として年4回に分けて納めます(出典:総務省「固定資産税」、2026年9月30日確認)。登記簿上の所有者が亡くなっている場合は、現に所有している人(通常は相続人)に課税されます(出典:総務省「所有者不明土地等に係る固定資産税の課題への対応」)。
住宅用地特例で、家が建っている土地の固定資産税は軽くなっている
住宅用地特例は、人が住むための家屋の敷地について、固定資産税の課税標準を軽くする仕組みです。200㎡以下の住宅用地は課税標準額が価格の6分の1に、200㎡を超える部分は価格の3分の1になります(地方税法349条の3の2。出典:総務省「固定資産税」・e-Gov法令検索「地方税法」)。
都市計画税は市街化区域内の土地・家屋にかかり、税率の上限は0.3%
都市計画税は、市街化区域内に土地や家屋を持つ人が納める税金で、課税するかどうかは市町村が条例で決めます。税率は0.3%を超えることはできず、固定資産税と同じく特例措置が適用される場合があります(出典:総務省「都市計画税」)。
空き家の固定資産税・都市計画税の年額は、毎年届く課税明細書で確かめられます。課税明細書の金額と管理費などを入れて年間の負担を合計したいときは、空き家の税・維持費確認ツールを使えます。
管理不全空家・特定空家として勧告を受けると、住宅用地特例の対象から外れる
市町村長から管理不全空家または特定空家として勧告を受けると、その空き家の敷地は住宅用地特例の対象から外れ、課税標準を価格の6分の1や3分の1にする軽減が受けられなくなります。地方税法349条の3の2は、空家法13条2項または22条2項の勧告を受けた空家等の敷地を「住宅用地」から除いています。
特定空家等は、放置すれば倒壊など著しく保安上危険となるおそれのある状態などにある空家等です(空家法2条2項)。管理不全空家等は、適切な管理が行われず、放置すれば特定空家等に該当するおそれのある空家等です(空家法13条1項。出典:e-Gov法令検索「空家法」)。国土交通省は、令和5年12月13日施行の改正で、勧告を受けた管理不全空家の住宅用地特例を解除すると説明しています(出典:国土交通省「改正空家法について」)。
特例が外れたあとの税額は、土地の面積や負担調整措置によって変わるため、具体的な金額は市区町村の固定資産税の担当窓口で確認してください。勧告に至る基準と流れは特定空き家とは、管理・活用・売却の考え方は実家の固定資産税対策ガイドで解説しています。
京都市の「空き家税」は、令和12年度から課税開始予定の非居住住宅利活用促進税
「空き家税」と呼ばれることが多い京都市の非居住住宅利活用促進税は、京都市の市街化区域内にある、生活の本拠として住む人がいない住宅の所有者に課される税金です。課税開始は令和12年度からの予定で、京都市はシステム開発の影響で当初の令和11年度から1年延期しています(出典:京都市「非居住住宅利活用促進税について」、2026年8月21日更新)。
- 空き家のほか別荘やセカンドハウスも対象。住宅の管理状態は関係しない
- 家屋の固定資産評価額が30万円(導入当初5年間は100万円)未満なら課税されない
- 事業に使っている住宅や、賃貸・売却を予定して申告した住宅は課税免除(1年を経過しても契約に至らなかったものは除く)
- 所有者が亡くなった場合は、申告すれば3年間徴収が猶予され、その間に活用されれば猶予された税額の支払いが免除される
税額について京都市は、平均的には固定資産税額(土地+家屋)の半額程度と説明しています。片付けのため年に数回滞在するだけの相続した空き家も、生活の本拠とする人がいなければ課税対象になるとしています(出典:京都市「よくある質問」)。
空き家を売って利益が出ると所得税がかかり、相続した空き家には特別控除がある
空き家を売って利益(譲渡所得)が出ると、給与所得などとは分けて計算する分離課税で所得税がかかります。譲渡所得は「収入金額-(取得費+譲渡費用)-特別控除額」で計算し、売った年の1月1日現在で所有期間が5年を超えるかどうかで税率が変わります(出典:国税庁 No.1440、令和8年4月1日現在法令等)。
区分 | 所有期間 | 所得税の計算 |
|---|---|---|
長期譲渡所得 | 5年を超える | 課税長期譲渡所得金額×15% |
短期譲渡所得 | 5年以下 | 課税短期譲渡所得金額×30% |
令和29年分までは、所得税と併せて復興特別所得税(基準所得税額の2.1%)を申告・納付します。買主から年末までの固定資産税・都市計画税に相当する額を受け取った場合は、その額も譲渡価額に含まれます。
相続した親の家を一定の要件で売ると、譲渡所得から最高3,000万円(令和6年以後の売却で相続人が3人以上なら2,000万円)を控除できる空き家特例があります。昭和56年5月31日以前に建築された家屋であることや、相続の開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売ることなどが要件で、確定申告が必要です(出典:国税庁 No.3306)。要件と必要書類は空き家特例とはで整理しています。
相続税を計算するとき、空き家の家屋は固定資産税評価額と同じ額で評価する
相続税を計算するとき、相続した家屋は固定資産税評価額に1.0を掛けて評価するため、評価額は固定資産税評価額と同じです。土地は、路線価がある地域では路線価方式、ない地域では固定資産税評価額に一定の倍率を掛ける倍率方式で評価します(出典:国税庁 No.4602)。相続税がかかるかどうかは他の財産や相続人の状況で変わるため、個別の計算は税務署または税理士に相談してください。
空き家の税金で迷ったときは、税の種類ごとに市区町村か税務署へ確認する
空き家の税金は、税の種類によって問い合わせ先が分かれています。固定資産税・都市計画税と京都市の非居住住宅利活用促進税は市区町村(東京23区は都税事務所)、譲渡所得の所得税と相続税は税務署が窓口です。
空き家を持ち続けるか売るかを考えるときは、実家の価値を査定で知っておくと、固定資産税を払い続ける場合と比べやすくなります。空き家特例には売却の期限があるため、相続した空き家は早めに期限を確認し、特例が使えるかどうかは税務署または税理士に相談してください。
「保有する」と「売却する」を、同じ条件で比較する
金額だけでなく、利用予定、家族の意向、管理の手間、契約・税務上の条件を並べて確認します。
保有する場合
- 課税明細の固定資産税・都市計画税
- 保険、換気、草木、修繕、見回り等の実費
- 将来の居住・賃貸・活用予定と、管理を担う人
- 自治体から指導・勧告を受けた場合の対応
売却する場合
- 査定価格ではなく、諸費用・税を差し引いた手取り
- 共有者、相続登記、境界、残置物等の整理状況
- 古家付き・解体後それぞれの条件と売却期間
- 控除の適用要件は税務署または税理士へ確認
まず課税明細から年間負担を合計し、売却も比較したい場合だけ、下の広告から査定条件を確認できます。
次の一歩:あなたの地域で調べる・試算する
記事を読んだら、お住まいの市区町村の具体的な情報や費用の目安を確かめてみましょう。
MUNICIPAL DATABASE
お住まいの市区町村の補助金情報を確認
全国1,726自治体の収録データから、公式ページと掲載値を編集確認済みの補助制度を確認できます。
※補助金情報は各自治体の公開情報をもとにした独自調査です。制度・金額・募集状況は更新されるため、申請前に自治体の公式情報をご確認ください。
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