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限定承認の必要書類チェックリスト
無料PDF(期限3か月・相続人全員で申述)

限定承認の必要書類を、裁判所の案内どおり【共通】の書類と相続人の組み合わせ別に並べたチェックリストです。 相続人全員での申述、3か月の期限、財産目録、申述が受理されたあとの公告と弁済の流れ、相続放棄との違いも確かめられます。 PDFを登録不要・完全無料でダウンロードできます。申述書と遺産目録は裁判所の書式を使います(下のリンクから)。

登録不要完全無料PDFA4・3ページ裁判所の案内どおり2026年版

※ボタンを押すとダウンロードが始まります(A4・3ページ)。一般的なチェックリストです。家庭裁判所から追加の書類を求められることがあります。

限定承認ができる人と期限・申述先・費用

限定承認は、相続人全員が共同して、自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内に、被相続人の最後の住所地の家庭裁判所に申述して行います。 限定承認をする相続人は、相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出することも民法第924条で定められています。

申述する人
相続人全員が共同して申述する一部の人だけではできません。相続放棄をした人を除いた共同相続人全員で申述します(民法第923条・裁判所Q&A)。
期限
自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内民法第915条。相続放棄と同じ期限です。期間の伸長の申立てという制度があります。
申述先
被相続人の最後の住所地の家庭裁判所裁判所の「申立書提出先一覧(家庭裁判所)」で調べられます。
費用
収入印紙800円分と、連絡用の郵便切手郵便料は裁判所ごとに異なります。裁判所の記入例の申立書には「1件について800円分」とあります。
財産目録
相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出する民法第924条。裁判所の書式ページに土地・建物・現金・預貯金・株式等の遺産目録の書式があります。

申述先は裁判所「申立書提出先一覧(家庭裁判所)」で調べられます。3か月以内に判断する資料が得られない場合の手続きは裁判所「相続の承認又は放棄の期間の伸長」にあります。ご自身の期限がいつか、伸長が認められるかは、家庭裁判所・弁護士・司法書士に確認してください。

全員が用意する書類(共通)

限定承認では、相続人の組み合わせにかかわらず、申述書と相続財産の目録に加えて、被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本と申述人全員の戸籍謄本などを用意します。 裁判所が【共通】として掲げる4点に、申述書と財産目録(民法第924条)を加えたものです。

  1. 申述書裁判所の書式ページの家事審判申立書・当事者目録と記入例を使います
  2. 相続財産の目録(遺産目録)民法第924条。土地・建物・現金・預貯金・株式等の遺産目録の書式があります
  3. 被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  4. 被相続人の住民票除票又は戸籍附票
  5. 申述人全員の戸籍謄本
  6. 被相続人の子(及びその代襲者)で死亡している方がいらっしゃる場合、その子(及びその代襲者)の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

相続人の組み合わせ別に追加する書類

限定承認で追加する戸籍謄本は、申述人が父母・祖父母等の場合と、配偶者のみ又は兄弟姉妹・おいめいの場合とで変わります。 裁判所の「相続の限定承認の申述」の案内に掲げられた書類を、表記を変えずに並べています。 被相続人の子や孫が申述人の場合について、裁判所の案内に【共通】以外の追加の区分は掲げられていません。必要な書類は申述先の家庭裁判所で確かめてください。

申述人が父母・祖父母など(第二順位)の場合

裁判所の区分:【申述人が、被相続人の(配偶者と)父母・祖父母等(直系尊属)(第二順位相続人)の場合】

共通の書類に加えて:

  • 被相続人の直系尊属に死亡している方(相続人と同じ代及び下の代の直系尊属に限る(例:相続人祖母の場合、父母と祖父))がいらっしゃる場合、その直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

申述人が配偶者のみ、又は兄弟姉妹・おいめい(第三順位)の場合

裁判所の区分:【申述人が、被相続人の配偶者のみの場合、又は被相続人の(配偶者と)兄弟姉妹及びその代襲者(おいめい)(第三順位相続人)の場合】

共通の書類に加えて:

  • 被相続人の父母の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の直系尊属の死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 被相続人の兄弟姉妹で死亡している方がいらっしゃる場合、その兄弟姉妹の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本
  • 代襲者としてのおいめいで死亡している方がいらっしゃる場合、そのおい又はめいの死亡の記載のある戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本

書類をそろえるときの注意

このチェックリストは一般的な目安で、限定承認の申述を受けた家庭裁判所から、追加の書類を求められることがあります。 裁判所は、限定承認の書類について次のように案内しています。

  • 同じ書類は1通で足ります。
  • 同じ被相続人について、期間伸長の事件や相続放棄の申述受理事件が先にあるときは、その事件で提出済みのものは不要です。
  • 戸籍等の謄本は、「全部事項証明書」という名称で呼ばれる場合があります。
  • 申述前に入手できない戸籍等は、申述後に追加提出することでも差し支えありません。
  • 戸籍等に代えて「法定相続情報一覧図の写し」を提出できる場合があります(申述する家庭裁判所に確認)。
  • 審理のために必要な場合は、追加書類の提出を求められることがあります。

申述したあとに、裁判所から照会があることもあります

裁判所は、申述を受けた家庭裁判所が判断のために書面で照会したり、直接事情をたずねたりする場合があり、照会や呼出しには必ず応じるよう案内しています。 限定承認をするかどうか、個別の債務の扱いなどの判断は、家庭裁判所・弁護士・司法書士に相談してください。

財産目録は裁判所の遺産目録の書式で作る

限定承認の財産目録は、裁判所の「相続の限定承認の申述書」のページにある土地・建物・現金・預貯金・株式等の遺産目録の書式を使って作ります。 同じページに、申述書(家事審判申立書・当事者目録)の書式と、記入例(相続限定承認)があります。

  • 家事審判申立書(別表第1事件)
  • 当事者目録
  • 土地遺産目録
  • 建物遺産目録
  • 現金・預貯金・株式等遺産目録
  • 記入例(相続限定承認)

書式に書き写す前に、預貯金・不動産・有価証券などのプラスの財産と、借入金などのマイナスの財産を家族で洗い出すときは、財産目録テンプレート(無料エクセル・PDF)を下書きとして使えます。ふれあいの丘のテンプレートは提出用の書式ではないため、家庭裁判所には裁判所の書式で提出してください。

限定承認の申述が受理されたあとの流れ

限定承認の申述が受理されると、限定承認者(相続人が複数のときは、申述の受理と同時に選任された相続財産清算人)が相続財産の清算手続を行います。 民法第926条〜第936条の定めを、条文の範囲で順に並べると次のとおりです。

  1. 1

    清算をする人が決まる

    相続人が1人なら限定承認者が、相続人が数人あるときは、家庭裁判所が相続人の中から選任する相続財産の清算人が、相続財産の管理と債務の弁済をします。

    民法第926条・第936条

  2. 2

    官報で公告し、知れている債権者には個別に催告する

    限定承認をしたことと、一定の期間内に請求の申出をすべき旨を官報に公告します。期限は限定承認者が限定承認をした後5日以内、相続財産の清算人は選任があった後10日以内で、申出の期間は2か月を下ることができません。

    民法第927条・第936条

  3. 3

    申出の期間が終わるまでは弁済を拒むことができる

    限定承認者は、公告で定めた申出の期間が満了する前には、相続債権者や受遺者への弁済を拒むことができます。

    民法第928条

  4. 4

    期間が終わったら、相続財産から債権額の割合に応じて弁済する

    申出をした相続債権者と知れている相続債権者に、債権額の割合に応じて弁済します。受遺者への弁済は相続債権者への弁済の後です。弁済のために相続財産を売却する必要があるときは、競売に付します。

    民法第929条・第931条・第932条

  5. 5

    申出をせず、知れなかった債権者は残余財産についてのみ

    期間内に申出をしなかった相続債権者・受遺者で限定承認者に知れなかったものは、残余財産についてのみ権利を行使できます(相続財産について特別担保を有する者を除く)。

    民法第935条

公告の申込み、換価や弁済の具体的な進め方は、このページでは扱いません。清算手続は、家庭裁判所・弁護士・司法書士に相談しながら進めてください。 ここでいう相続財産の清算人は相続人が数人ある場合の民法第936条の清算人で、相続人がいない場合に選任される相続財産清算人とは別の手続きです。

限定承認と所得税(みなし譲渡・準確定申告)

限定承認による相続では、被相続人の資産について時価で譲渡があったものとされ、被相続人に譲渡所得の課税が生じる場合があります。 国税庁のタックスアンサー No.3105 は、時価で資産の譲渡があったものとされる場合として「限定承認の相続や限定承認の包括遺贈」を挙げています(所得税法第59条第1項第1号)。

年の中途で亡くなった方の所得税は、相続人等が、相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に準確定申告をします(国税庁タックスアンサー No.2022)。 課税されるかどうか、税額がいくらになるかは、このページでは計算しません。税務署・税理士に確認してください。準確定申告の書類は準確定申告の必要書類チェックリストで確かめられます。

限定承認と相続放棄の違い(裁判所の案内の範囲)

限定承認と相続放棄は、期限(3か月以内)と申述先(被相続人の最後の住所地の家庭裁判所)が同じで、申述する人・添付書類・財産目録・申述のあとの手続きが異なります。 裁判所の「相続の限定承認の申述」「相続の放棄の申述」と民法の文言をそのまま並べています。

項目限定承認相続放棄
裁判所の説明相続人が相続によって得た財産の限度で被相続人の債務の負担を受け継ぐ相続人が被相続人の権利や義務を一切受け継がない
申述する人相続人全員が共同して(相続放棄をした人を除く共同相続人全員)相続人(未成年者・成年被後見人の場合は法定代理人が代理して申述)
期限同じ(3か月以内)自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内
申述先同じ被相続人の最後の住所地の家庭裁判所
収入印紙800円分(記入例の申立書には「1件について」)800円分(申述人1人につき)
【共通】の添付書類被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍謄本、被相続人の住民票除票又は戸籍附票、申述人全員の戸籍謄本など被相続人の住民票除票又は戸籍附票、申述人(放棄する方)の戸籍謄本
財産目録相続財産の目録を作成して家庭裁判所に提出する(民法第924条)裁判所の必要書類の案内には掲げられていない
申述のあと公告・催告をして、相続財産から弁済する清算手続を行う(民法第927条〜)初めから相続人とならなかったものとみなされる(民法第939条)

相続放棄の必要書類は、続柄ごとに相続放棄の必要書類チェックリストにまとめています。どちらを選ぶかは個別の判断になるため、家庭裁判所・弁護士・司法書士に、税金のことは税理士に相談してください。

限定承認の申述書は裁判所のページからダウンロードする

限定承認の申述書と遺産目録の書式(PDF・Word)と記入例は、裁判所のウェブサイトの書式ページから無料でダウンロードできます。 このチェックリストは書類をそろえるための確認表で、申述書や財産目録の代わりにはなりません。

限定承認を考えるときは、相続放棄の書類、プラスとマイナスの財産の一覧、亡くなった方の準確定申告もあわせて整理しておくと、手続きの見通しを立てやすくなります。

よくある質問

限定承認の必要書類・申述する人・期限・費用・財産目録・受理後の手続き・税金について、裁判所と国税庁の案内、民法の条文をもとに答えています。

Q. 限定承認の必要書類は何ですか?
A. 裁判所の案内では、申述書に加えて、【共通】として被相続人の出生時から死亡時までのすべての戸籍(除籍、改製原戸籍)謄本、被相続人の住民票除票又は戸籍附票、申述人全員の戸籍謄本などが要ります。申述人が父母・祖父母等の場合と、配偶者のみ又は兄弟姉妹・おいめいの場合は、さらに追加の戸籍謄本が要ります。民法第924条により、相続財産の目録も作成して提出します。
Q. 限定承認は相続人の1人だけでできますか?
A. できません。裁判所は、限定承認の申述は共同相続人全員で行わなければならず、一部の人だけで行うことはできないと案内しています(民法第923条)。相続放棄をした人は相続人ではなかったものとみなされるため、それ以外の共同相続人全員で申述します。
Q. 限定承認の期限はいつまでですか?
A. 民法第915条により、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です。相続放棄の期限と同じです。3か月以内に相続財産を調べても判断する資料が得られない場合には、期間の伸長の申立てにより家庭裁判所が期間を伸ばすことができます。ご自身の期限がいつかは、家庭裁判所・弁護士・司法書士に確認してください。
Q. 限定承認の費用はいくらですか?
A. 裁判所の案内では、収入印紙800円分と連絡用の郵便切手です。郵便料は裁判所ごとに異なるため、申述先の家庭裁判所の案内で確認してください。戸籍謄本などを取り寄せる費用は別にかかります。
Q. 限定承認の財産目録はどの書式を使いますか?
A. 裁判所のウェブサイトの「相続の限定承認の申述書」のページに、土地遺産目録・建物遺産目録・現金・預貯金・株式等遺産目録の書式と、記入例(相続限定承認)があります。書式に書き写す前に、プラスの財産とマイナスの財産を書き出す下書きとして、ふれあいの丘の財産目録テンプレートも使えます。
Q. 限定承認の申述が受理されたあとは何をしますか?
A. 裁判所は、限定承認者(相続人が複数のときは、申述の受理と同時に選任された相続財産清算人)が相続財産の清算手続を行うと案内しています。まず期間内(限定承認者は5日以内、相続財産清算人は選任後10日以内)に、限定承認をしたことと債権の請求をすべき旨を官報に公告します。その後は法律にしたがって弁済や換価などを行います。進め方は家庭裁判所・弁護士・司法書士に相談してください。
Q. 限定承認をすると税金がかかりますか?
A. 国税庁は、限定承認の相続があった場合には、時価で資産の譲渡があったものとされると案内しています(所得税法第59条)。亡くなった方の所得税は、相続人等が相続の開始があったことを知った日の翌日から4か月以内に準確定申告をします。課税されるか、税額がいくらかは、税務署・税理士に確認してください。
Q. 相続放棄と限定承認のどちらを選べばよいですか?
A. このページでは判断できません。どちらが合うかは、財産と債務の内容や相続人の状況によって変わる個別の判断です。家庭裁判所・弁護士・司法書士に、税金のことは税理士に相談してください。このページでは、裁判所と法律の文言の範囲で、両者の手続きの違いを並べています。
Q. 本当に無料ですか?登録は必要ですか?
A. 完全に無料で、メールアドレスや氏名の登録は不要です。個人利用の範囲で、印刷・複製してお使いください。

出典(2026年10月6日確認)

裁判所「相続の限定承認の申述」/裁判所「相続の限定承認の申述書」/裁判所「家事事件Q&A」/裁判所「相続の承認又は放棄の期間の伸長」/裁判所「相続の放棄の申述」/民法 第915条・第922条〜第939条(e-Gov法令検索)/所得税法 第59条(e-Gov法令検索)/国税庁 No.3105 譲渡所得の対象となる資産と課税方法/国税庁 No.2022 納税者が死亡したときの確定申告(準確定申告)

一般的な情報提供です。必要書類は裁判所の「標準的な申立添付書類」にもとづいており、申述先の家庭裁判所から追加の書類を求められることがあります。 限定承認をするかどうか、個別の債務の扱いは家庭裁判所・弁護士・司法書士に、税金は税務署・税理士に相談してください。

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