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公正証書遺言の必要書類チェックリスト
無料PDF(証人・手数料・相談の流れ)
公正証書遺言の必要書類を、日本公証人連合会の案内どおり遺言者・相続人・受遺者・財産・証人ごとに並べたチェックリストです。 証人になれない人(民法第974条)、公証人手数料令で決まる手数料の決まり方、公証役場への相談から当日までの流れも確かめられます。 PDFを登録不要・完全無料でダウンロードできます。遺言の内容そのものは、公証人・弁護士・司法書士に相談してください。
※ボタンを押すとダウンロードが始まります(A4・2ページ)。一般的なチェックリストです。事案に応じて、公証役場から他の資料を求められることがあります。
公正証書遺言の必要書類
公正証書遺言の必要書類は、遺言者の本人確認資料、相続人との続柄が分かる戸籍謄本、受遺者の住民票など、不動産と預貯金の資料、証人の資料が基本です。 日本公証人連合会は、公証人に相談するときに資料を準備しておくと打合せがスムーズに進むとしており、事案に応じて他の資料が必要になる場合は最寄りの公証役場に確認するよう案内しています。
遺言者
- 遺言者本人の3か月以内に発行された印鑑登録証明書印鑑登録証明書に代えて、運転免許証・旅券・マイナンバーカードなど官公署発行の顔写真付き身分証明書を本人確認資料にすることもできます。
相続人
- 遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本や除籍謄本相続人が甥・姪などで、本人の戸籍謄本だけでは遺言者との続柄が分からない場合は、続柄の分かる戸籍謄本も準備します。
受遺者(相続人以外の人・法人に遺贈する場合)
- その人の住民票、手紙、ハガキその他住所の記載のあるもの法人の場合は、その法人の登記事項証明書または代表者事項証明書(公に認知されている公益の団体の場合は不要)。用意が難しい場合は公証人に相談します。
財産(不動産)
- 不動産の登記事項証明書(登記簿謄本)所在・地番など不動産を特定する事項を記載するために使います。証書中で個々の不動産を特定しない場合は不要です。
- 固定資産評価証明書または固定資産税・都市計画税納税通知書中の課税明細書
財産(預貯金等)
- 預貯金通帳等またはその通帳のコピー銀行等の預貯金口座を特定するために必要となる場合があります。
証人(遺言者の方で用意する場合)
- 証人予定者の氏名・住所・生年月日をメモしたもの日本公証人連合会の「11 必要書類」では、例として運転免許証のコピーなどが挙げられています。
遺言執行者(相続人・受遺者以外の人を指定する場合)
- 遺言執行者の住所・氏名・生年月日が確認できる資料(住民票や運転免許証のコピーなど)相続人または受遺者が遺言執行者になる場合は、特定する資料は不要です。
日本公証人連合会の「11 必要書類」は、印鑑登録証明書や法人の登記事項証明書などは発行3か月以内のものに限るとしています。 書類の取り寄せ方や発行手数料は、それぞれの書類を発行する窓口の案内で確認してください。
証人2人と、証人になれない人
公正証書遺言には証人の立会いが必要で、民法第969条は「証人二人以上の立会い」を定め、日本公証人連合会によると公証実務では証人2名で作成されます。 証人2名は遺言者の方で手配できますが、民法第974条に当たる人は証人になれません。
民法第974条 次に掲げる者は、遺言の証人又は立会人となることができない。
- 未成年者
- 推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族
- 公証人の配偶者、四親等内の親族、書記及び使用人
日本公証人連合会は、適当な証人が見当たらない場合は公証役場で紹介することも可能としています。 特定の人が証人になれるか迷うときは、相談の段階で公証役場に確認してください。
公証役場への相談から作成当日までの流れ
公正証書遺言は、公証人への相談・依頼、相続内容のメモと必要資料の提出、遺言公正証書(案)の作成と修正、日時の確定、当日の手続の順に進むのが通常です(日本公証人連合会)。 民法第969条は、証人二人以上の立会いと、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授することを方式として定めています。
- 1
公証人への相談・作成の依頼
士業者や銀行などを介さず、遺言者や親族が直接、公証役場に電話・メールをしたり、予約を取って訪れたりして相談・依頼しても差し支えありません。相談は無料です。
- 2
相続内容のメモと必要資料の提出
どのような財産を誰にどのような割合で相続させ・遺贈したいかなどを記載したメモと、必要書類を、メール・ファックス・郵送・持参で公証人に提出します。
- 3
遺言公正証書(案)の作成と修正
公証人がメモと資料をもとに案を作り、メールなどで提示します。遺言者が修正したい箇所を示すと、公証人が修正して確定します。
- 4
作成日時の確定
公証役場に行くか、公証人が自宅や病院などに出張するかを含めて、公正証書遺言をする日時を決めます。
- 5
遺言の当日
遺言者本人が証人2名の前で遺言の内容を改めて口頭で告げ、公証人が読み聞かせ・閲覧で確認します。間違いがなければ、遺言者と証人2名が原本となる電磁的記録に電子サインをし、公証人が電子署名をして完成します。利害関係人は席を外す運用です。
日本公証人連合会によると、遺言は代理人によってすることはできませんが、準備段階で家族や士業者が本人の使者として資料を公証役場に持参し、本人の意思を公証人に伝えることは問題ありません。 公証役場に出向くのが難しいときは、公証人が自宅・老人ホーム・介護施設・病院などに出張して作成することも行われています。 作成時には、遺言書の正本1通と謄本1通の交付を受けるのが通常です。
公正証書遺言の手数料の決まり方(公証人手数料令)
公正証書遺言の手数料は、政令の公証人手数料令で決まっており、相続させる・遺贈する財産の価額を相続人・受遺者ごとに別表に当てはめて合算し、目的の価額が1億円以下なら1万3千円の遺言加算を加えます。 日本公証人連合会によると、相談は全て無料です。実際の金額は、相談先の公証役場で確認してください。
- 財産の価額による手数料
- 相続させる・遺贈する財産の価額を、相続人・受遺者ごとに別表に当てはめて手数料を求め、合算します。価額は、公証人が作成に着手した時の価額です。手数料令第9条・第10条/日本公証人連合会
- 遺言加算
- 第9条の額に1万3千円を加算します。ただし、遺言の目的の価額が1億円を超えるときは加算しません。手数料令第19条
- 枚数による加算
- 電磁的記録で作成した公正証書は、記録事項の全部を出力した書面の枚数が3枚を超えるとき、超える1枚ごとに300円を加算します。手数料令第25条
- 正本・謄本に相当するもの
- 電子データで受け取る場合は1通2,500円、書面で受け取る場合は1枚300円です。手数料令第40条・第40条の2/日本公証人連合会
- 病床での作成
- 嘱託人の病床で作成したときは、遺言加算などの加算前の額に、その10分の5の額を加算します。手数料令第32条
- 出張の日当・旅費
- 日当は1日2万円(4時間以内は1万円)、旅費は交通に要する実費などです。手数料令第43条
公証人手数料令 別表(第九条、第十七条、第十九条関係)
番号・法律行為の目的の価額・金額の列は e-Gov法令検索の条文のまま(漢数字)、右端の列は日本公証人連合会の表の表記です。
| 番号 | 法律行為の目的の価額 | 金額 | 日本公証人連合会の表記 |
|---|---|---|---|
| 一 | 五十万円以下のもの | 三千円 | 3000円 |
| 二 | 五十万円を超え百万円以下のもの | 五千円 | 5000円 |
| 三 | 百万円を超え二百万円以下のもの | 七千円 | 7000円 |
| 四 | 二百万円を超え五百万円以下のもの | 一万三千円 | 13000円 |
| 五 | 五百万円を超え千万円以下のもの | 二万円 | 20000円 |
| 六 | 千万円を超え三千万円以下のもの | 二万六千円 | 26000円 |
| 七 | 三千万円を超え五千万円以下のもの | 三万三千円 | 33000円 |
| 八 | 五千万円を超え一億円以下のもの | 四万九千円 | 49000円 |
| 九 | 一億円を超え三億円以下のもの | 四万九千円に超過額五千万円までごとに一万五千円を加算した額 | 4万9000円に超過額5000万円までごとに1万5000円を加算した額 |
| 十 | 三億円を超え十億円以下のもの | 十万九千円に超過額五千万円までごとに一万三千円を加算した額 | 10万9000円に超過額5000万円までごとに1万3000円を加算した額 |
| 十一 | 十億円を超えるもの | 二十九万千円に超過額五千万円までごとに九千円を加算した額 | 29万1000円に超過額5000万円までごとに9000円を加算した額 |
日本公証人連合会は、妻に6000万円、長男に4000万円の財産を相続させる場合を例に、妻の手数料4万9000円と長男の手数料3万3000円の合計8万2000円に、1万3000円を加算した9万5000円が手数料になると説明しています。 手数料は原則として証書の正本等を交付する時に現金またはクレジットカードで支払い、原本の保管に手数料はかかりません。 法務省によると、公証人は手数料令で定める手数料等以外の報酬を、名目を問わず受け取ってはならないとされています。
現行の金額は、令和7年政令第263号による改正(2025年10月1日施行)後のものです。附則により、2025年10月1日より前にされた嘱託の手数料は、改正前の例によります。
2025年10月1日からの公正証書のデジタル化
2025年(令和7年)10月1日に改正公証人法が施行され、同日以後に法務大臣が指定する公証人が作成する公正証書は、原則として電磁的記録(電子データ)で作成されるようになりました(日本公証人連合会・法務省)。 嘱託人が紙か電磁的記録かを選ぶことはできません。 ただし、成年被後見人の遺言公正証書など、法律上書面で作成することが前提となっている場合は書面で作成されます(日本公証人連合会)。
- 署名押印に代わって、パソコン上でタッチペンを使って電子サインをします。日本公証人連合会は「筆記用具が変わる程度の変化」としています。
- 嘱託人の申出があり、他の嘱託人に異議がなく、公証人が相当と認めた場合は、公証役場に行かずにウェブ会議で作成する「リモート方式」も使えます。 ただし、遺言など本人の意思の確認が重要なものは慎重に判断され、タブレット型PCやスマートフォンは使えません。
- 正本・謄本に相当するものは、紙の文書としても、電子署名付きの電子データとしても受け取れます。
リモート方式を希望するときは、要件が整っているかの判断が必要なため、早めに公証人に相談するよう日本公証人連合会が案内しています。
公正証書遺言は家庭裁判所の検認が不要
公正証書遺言は、遺言者が亡くなった後に、相続人などが家庭裁判所で遺言書の検認を受ける必要がありません。民法第1004条第2項は、検認の規定を「公正証書による遺言については、適用しない。」と定めています。 自筆証書遺言(法務局の保管制度を使っていないもの)と秘密証書遺言は検認が必要で、必要書類は遺言書の検認の必要書類チェックリストで確かめられます。
遺言の内容は公証人・弁護士・司法書士に相談する
このチェックリストは公正証書遺言の書類と手続きを確かめるためのもので、遺言の文案や、誰に何を残すかといった内容の提案はしていません。 日本公証人連合会によると、公証人が遺言の内容に関する質問や相談に無料で応じています。内容を決める段階では公証人・弁護士・司法書士に、税金のことは税理士に相談してください。
公正証書遺言とあわせて確かめたいこと
公正証書遺言の準備では、遺言の3つの方式の違い、財産の書き出し、相続人の範囲もあわせて確かめておくと、公証役場への相談で話が進めやすくなります。
よくある質問
公正証書遺言の必要書類・証人・手数料・相談の費用・代理・出張・検認について、日本公証人連合会の案内と民法・公証人手数料令の条文をもとに答えています。
- Q. 公正証書遺言の必要書類は何ですか?
- A. 日本公証人連合会の案内では、遺言者本人の3か月以内に発行された印鑑登録証明書(運転免許証・マイナンバーカードなど官公署発行の顔写真付き身分証明書でも可)、遺言者と相続人との続柄が分かる戸籍謄本や除籍謄本、相続人以外に遺贈する場合はその人の住民票など住所の記載のあるもの、不動産があれば登記事項証明書と固定資産評価証明書または固定資産税・都市計画税納税通知書中の課税明細書、預貯金があれば通帳かそのコピーが挙げられています。証人を自分で用意する場合は、証人予定者の氏名・住所・生年月日をメモしたものも用意します。事案に応じて他の資料が必要になることもあります。
- Q. 公正証書遺言の証人は何人必要ですか?誰でもなれますか?
- A. 民法第969条は「証人二人以上の立会い」を定めており、日本公証人連合会によると、公証実務では証人2名で作成されます。民法第974条により、未成年者、推定相続人及び受遺者並びにこれらの配偶者及び直系血族、公証人の配偶者・四親等内の親族・書記及び使用人は証人になれません。特定の人が証人になれるか迷うときは、公証役場に確認してください。
- Q. 証人を頼める人がいないときはどうすればよいですか?
- A. 日本公証人連合会は、適当な証人が見当たらない場合は公証役場で紹介することも可能としています。相談のときに公証役場へ申し出てください。
- Q. 公正証書遺言の手数料はどう決まりますか?
- A. 公証人手数料令で決まります。相続させる・遺贈する財産の価額を、相続人・受遺者ごとに手数料令の別表に当てはめて手数料を求めて合算し、目的の価額が1億円以下なら1万3千円の遺言加算があります(手数料令第19条)。ほかに、証書の枚数による加算、正本・謄本に相当するものの交付手数料、病床で作成した場合の加算、出張の日当・旅費がかかることがあります。実際の金額は、相談先の公証役場で確認してください。
- Q. 公証役場への相談にお金はかかりますか?
- A. 日本公証人連合会は、公正証書遺言の相談は全て無料としています。手数料は、原則として証書の正本等を交付する時に、現金またはクレジットカードで支払います。
- Q. 公正証書遺言は家族が代わりに作れますか?
- A. 作れません。日本公証人連合会は、遺言は代理人によってすることはできないとしています。ただし、準備段階で家族や士業者が本人の使者として必要な資料を公証役場に持参し、本人の意思を公証人に伝えることは問題ないとしています。
- Q. 公証役場に行けない場合はどうなりますか?
- A. 日本公証人連合会によると、公証人が自宅・老人ホーム・介護施設・病院などに出張して作成することが行われており、その場合は日当(1日2万円、4時間以内は1万円)と交通費がかかり、病床で作成したときは手数料が加算されることがあります。2025年10月1日からは、要件を満たして公証人が相当と認めればウェブ会議(リモート方式)で作成する方法もありますが、遺言など本人の意思の確認が重要なものは慎重に判断されます。
- Q. 公正証書遺言は、亡くなった後に検認が必要ですか?
- A. 必要ありません。民法第1004条第2項は、検認の規定を「公正証書による遺言については、適用しない。」と定めています。自筆証書遺言(法務局の保管制度を使っていないもの)と秘密証書遺言は検認が必要です。
- Q. 遺言の内容や書き方も教えてもらえますか?
- A. このページでは、必要書類と手続きの流れだけを扱い、遺言の文案や財産の分け方の提案はしていません。日本公証人連合会によると、公証人が遺言の内容に関する質問や相談に無料で応じています。内容を決める段階の相談は、公証人・弁護士・司法書士に、税金については税理士にしてください。
- Q. 本当に無料ですか?登録は必要ですか?
- A. 完全に無料で、メールアドレスや氏名の登録は不要です。個人利用の範囲で、印刷・複製してお使いください。
出典(2026年10月4日確認)
日本公証人連合会「11 必要書類」/日本公証人連合会「2 遺言」/日本公証人連合会「12 手数料」/日本公証人連合会「1 公正証書」/民法 第969条・第974条・第1004条(e-Gov法令検索)/公証人手数料令 第9条・第10条・第19条・第25条・第32条・第40条・第40条の2・第43条・別表・附則(e-Gov法令検索)/法務省「公正証書の作成に係る一連の手続のデジタル化について」/法務省「公証制度について」
一般的な情報提供です。必要書類は日本公証人連合会が掲げるもので、事案に応じて公証役場から他の資料を求められることがあります。 遺言の内容・文案、財産の分け方、手数料の具体的な金額など個別の判断は、公証役場・弁護士・司法書士(税金は税理士)に相談してください。
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