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障害者控除と要介護の親
(控除額と認定を確かめる早見表)無料PDF
障害者控除の控除額と対象となる人の範囲を国税庁の原文どおりに載せ、 要介護の親について市区町村の認定を確かめる手順と、年末調整・確定申告での入手先をまとめました。 A4・2ページの早見表PDFは登録不要・完全無料でダウンロードできます。
要介護認定だけでは対象になりません。最終的な判断は税務署・税理士へ
国税庁は「介護保険法の要介護認定を受けられただけでは障害者控除の対象とはなりません」と説明しています(No.1185)。表は国税庁タックスアンサー No.1160「令和8年4月1日現在法令等」のとおりです(2026年10月4日確認)。 このページは、ご家族が対象になるかどうかの判定や税額の計算はしていません。
※ボタンを押すとダウンロードが始まります(A4縦・2ページ:控除額の早見表と障害者の範囲/市区町村の認定を確かめる手順・入手先・メモ欄・出典)。
障害者控除の控除額は、障害者27万円・特別障害者40万円・同居特別障害者75万円の3区分
障害者控除は、納税者自身、同一生計配偶者または扶養親族が所得税法上の障害者に当てはまる場合に受けられる所得控除で、控除額は3区分に分かれています(国税庁 No.1160)。 親が子の扶養親族に当たり、障害者の範囲に当てはまれば、子が障害者控除を受けられます。
| 区分 | 控除額 |
|---|---|
| 障害者 | 27万円 |
| 特別障害者 | 40万円 |
| 同居特別障害者 | 75万円 |
※国税庁タックスアンサー No.1160「障害者控除」(令和8年4月1日現在法令等)の表のとおり。所得から差し引く額で、税額がこの金額だけ減るわけではありません。
※同居特別障害者とは、特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族のうち、納税者自身、配偶者、その納税者と生計を一にするその他の親族のいずれかとの同居を常況としている人です(No.1160)。
※配偶者が障害者の場合は、配偶者控除の他に障害者控除が控除できます(No.1191)。障害者控除は、扶養控除の適用がない16歳未満の扶養親族を有する場合にも適用されます(No.1160)。
障害者控除の対象は8つの範囲に限られ、65歳以上の親は市町村長等の認定を受けると対象になる
国税庁 No.1160 は、障害者控除の対象となる人の範囲を(1)〜(8)の8つに限って挙げています。手帳を持っていない65歳以上の親に関係が深いのは、市町村長等の認定を受けている人(5)と、6か月以上寝たきりで複雑な介護を必要とする人(8)です。 下の一覧は国税庁の原文どおりで、言い換えていません。
(1)精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある人
→ この人は、特別障害者になります。
(2)児童相談所、知的障害者更生相談所、精神保健福祉センター、精神保健指定医の判定により、知的障害者と判定された人
→ このうち重度の知的障害者と判定された人は、特別障害者になります。
(3)精神保健及び精神障害者福祉に関する法律の規定により精神障害者保健福祉手帳の交付を受けている人
→ このうち障害等級が1級と記載されている人は、特別障害者になります。
(4)身体障害者福祉法の規定により交付を受けた身体障害者手帳に、身体上の障害がある人として記載されている人
→ このうち障害の程度が1級または2級と記載されている人は、特別障害者になります。
(5)精神または身体に障害のある年齢が満65歳以上の人で、その障害の程度が(1)、(2)または(4)に掲げる人に準ずるものとして市町村長等や福祉事務所長の認定を受けている人市町村長等の認定
→ このうち特別障害者に準ずるものとして市町村長、特別区長や福祉事務所長の認定を受けている人は特別障害者になります。
(6)戦傷病者特別援護法の規定により戦傷病者手帳の交付を受けている人
→ このうち障害の程度が恩給法に定める特別項症から第3項症までの人は、特別障害者となります。
(7)原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律の規定により厚生労働大臣の認定を受けている人
→ この人は、特別障害者となります。
(8)その年の12月31日の現況で引き続き6か月以上にわたって身体の障害により寝たきりの状態で、複雑な介護を必要とする(介護を受けなければ自ら排便等をすることができない程度の状態にあると認められる)人寝たきり
→ この人は、特別障害者となります。
※出典:国税庁 タックスアンサー No.1160「障害者控除」の「障害者控除の対象となる人の範囲」。
要介護認定を受けているだけでは、障害者控除の対象にならない
国税庁は、所得税法上の障害者は所得税法施行令第10条に限定列挙されていて、介護保険法の介護認定を受けた人は規定されていないため、「介護保険法の要介護認定を受けられただけでは障害者控除の対象とはなりません」と説明しています(No.1185)。 要介護認定の有無にかかわらず、65歳以上で市町村長等の認定を受けた場合など、障害者控除の対象となる人の範囲に当てはまれば対象になります。
要介護度と障害の程度は、判断の基準が違う(厚生労働省)
- 要介護認定は、障害や機能の状況を直接判断するのではなく、介護の手間のかかり具合を判断するものです。
- 要介護認定と障害認定は判断基準が異なり、要介護認定の結果のみで一律に身体障害者の何級に相当するかを判断するのは困難とされています。
- 同じ障害の程度でも要介護度が異なることがあり、同じ要介護度でも障害の程度が異なることがあります。
- 具体的な認定は市町村長の事務で、認定の方法は市町村で定めておくことが適当とされています。
出典:厚生労働省 事務連絡「老齢者の所得税、地方税上の障害者控除の取扱いについて」(平成14年8月1日)。 このため、このページでは「要介護○なら対象」という目安は示していません。
親の要介護度の区分と、要介護認定等基準時間による基準は、要介護度の一覧表で確かめられます。要介護度は、障害者控除の対象かどうかを決めるものではない点に気をつけてください。
要介護の親の認定は、親が住む市区町村に申請し、認定書を受け取って確かめる
手帳を持っていない65歳以上の親が障害者控除の対象になるかどうかは、親が住む市区町村の認定で決まります。 国税庁は、市町村長等の障害者認定については住んでいる市区町村の窓口に尋ねるよう案内しています(No.1185)。次の順に確かめると、申告までの流れがつかめます。
- 1
手帳を確かめる
親が身体障害者手帳・精神障害者保健福祉手帳・療育手帳などを持っているかを確かめます。持っていれば、範囲の(2)〜(4)に当たるかを手帳の記載で確かめます。手帳の交付を申請中のときの扱いは国税庁 No.1186 にあります。
- 2
市区町村の窓口に尋ねる
手帳がなく65歳以上なら、親が住む市区町村の窓口に「障害者控除対象者の認定」の有無と申請方法を尋ねます(国税庁 No.1185)。要介護認定を受けているだけでは、障害者控除の対象になりません。
- 3
必要なものをそろえて申請する
申請書のほか、介護保険被保険者証・申請する人の本人確認書類、代理で申請するなら委任状などを求める市区町村があります。本人のほか、本人を扶養している家族が申請できる案内も複数あります。必要なものは市区町村ごとに確認してください。
- 4
認定書(または非該当の通知)を受け取る
認定されると「障害者控除対象者認定書」(名称は市区町村で少し違います)が交付されます。区分(障害者/特別障害者)と、翌年以降も使えるか(有効期間)を確かめて保管します。
- 5
扶養親族などに当たるかを確かめる
その年12月31日の現況で、親と生計を一にしているか、親の合計所得金額が年分ごとの上限以下かなどを確かめます。判断に迷うときは税務署に確認してください。
- 6
年末調整か確定申告で申告する
会社員は勤務先に出す「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」で申告します。それ以外の人や、年末調整で済まないときは確定申告で申告します。
※手順3・4は、複数の市区町村(横浜市・名古屋市・大阪市・神戸市・世田谷区)の申請の案内に共通していた内容です(2026年10月4日確認)。 認定の方法・必要書類・有効期間は市区町村によって違います。住民税の扱いは、お住まいの市区町村の税務担当に確認してください。
障害者控除はその年の12月31日の現況で判定し、認定の申請中でも使える場合がある
扶養親族や同一生計配偶者に当たるかどうかは、その年の12月31日の現況で判定します(国税庁 No.1180・用語集)。 年末に認定が間に合わない場合や、過去の年分の扱いについては、国税庁の質疑応答事例に次の回答があります。
- 認知症の高齢者について、前年の12月31日現在で認定を受けられる程度の障害があり、申告時に認定を申請中である場合は、障害者控除を適用して差し支えない(質疑応答事例「福祉事務所長の認定を受けていない認知症の高齢者に係る障害者控除の適用」)。
- 身体障害者手帳や戦傷病者手帳は、申告書を出す時に交付を申請中などで、12月31日などの現況で明らかに交付を受けられる程度の障害があると認められる人は、障害者控除を受けられる(No.1186)。
- 身体障害者手帳の事例では、障害者控除を過去にさかのぼって適用することはできないと回答している(質疑応答事例「障害者控除の適用を受けることのできる年分」)。
質疑応答事例は、照会の事実関係を前提とした一般的な回答です。ご家族の場合にどの年分で使えるかは、税務署に確認してください。
親を扶養親族として申告するには、生計を一にし、合計所得金額が年分ごとの上限以下であることが必要
親の障害者控除を子が受けるには、親が子の扶養親族(配偶者なら同一生計配偶者)に当たることが前提です。 国税庁は、扶養親族を、その年の12月31日の現況で次の4つの要件すべてに当てはまる人としています(用語集・No.1180)。
- 配偶者以外の親族(6親等内の血族および3親等内の姻族)などであること
- 納税者と生計を一にしていること
- 年間の合計所得金額が、下の表の金額以下であること
- 青色申告者の事業専従者としてその年を通じて一度も給与の支払を受けていないこと、または白色申告者の事業専従者でないこと
| 年分 | 合計所得金額 |
|---|---|
| 令和8年分から | 62万円以下 |
| 令和7年分 | 58万円以下 |
| 令和2年分から令和6年分まで | 48万円以下 |
※62万円は、令和8年度税制改正で58万円から引き上げられたもので、令和8年12月1日に施行され、令和8年分から適用されます(国税庁 用語集・No.1180・令和8年度税制改正Q&A)。同一生計配偶者の所得要件も同じ金額です。
※年金収入から合計所得金額を出す計算や、ご家族が当てはまるかどうかの判定は、このページではしていません。税務署に確認してください。
年末調整は勤務先に出す扶養控除等(異動)申告書で、確定申告は国税庁の作成コーナーや様式で申告する
障害者控除は、会社員なら年末調整、それ以外の人や年末調整で済まない場合は確定申告で申告します。 申告書の様式はこのサイトでは配っていません。国税庁のページから入手してください。
年末調整で申告する
「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」に記載して、給与の支払者(勤務先)へ提出します。 国税庁の「A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告」に、令和8年分・令和9年分の申告書と記載例が載っています。
国税庁の令和8年度税制改正Q&Aでは、令和8年分の扶養控除等申告書に記載する事項に変更はなく、改正で新たに扶養控除等の対象となる扶養親族等を有することとなった人は、その旨を記載した申告書を勤務先に提出することとなるとしています。
確定申告で申告する
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」では、画面の案内に沿って入力すると、自宅などで確定申告書等の作成・提出ができます。 様式と手引きは「確定申告書等の様式・手引き等」に年分ごとに載っています。
申告書の書き方や、認定書を勤務先や税務署に示す必要があるかは、勤務先か税務署に確認してください。国税に関する相談先は、国税庁の「税についての相談窓口」にまとまっています。
要介護度の確認や、認知症の親への備えもあわせて進めておける
障害者控除の認定を市区町村に尋ねる前に、親の要介護度と認定の結果を確かめておくと話がスムーズです。認知症の親への備えや介護保険料の確認もあわせて進められます。
よくある質問
要介護認定と障害者控除の関係、控除額、認定の申請先、申請中の扱い、同居や扶養の要件についての質問にお答えします。
- Q. 親が要介護認定を受けていれば、障害者控除を受けられますか?
- A. 要介護認定を受けているだけでは受けられません。国税庁は「介護保険法の要介護認定を受けられただけでは障害者控除の対象とはなりません」と説明しています(タックスアンサー No.1185)。65歳以上の親は、障害の程度が知的障害者や身体障害者に準ずるものとして市町村長等の認定を受けた場合など、障害者控除の対象となる人の範囲に当てはまれば対象になります。
- Q. 要介護3や要介護5なら、障害者控除の対象になりますか?
- A. 要介護度だけでは決まりません。厚生労働省は、要介護認定と障害認定は判断基準が異なり、要介護認定の結果のみで一律に身体障害者の何級に相当するかを判断するのは困難と説明しています(平成14年8月1日 事務連絡)。認定の方法は市町村が定めるため、このページでは要介護度ごとの目安は示していません。親が住む市区町村の窓口に確認してください。
- Q. 障害者控除の金額はいくらですか?
- A. 国税庁 No.1160 の表では、障害者27万円、特別障害者40万円、同居特別障害者75万円です(令和8年4月1日現在法令等)。所得から差し引く所得控除の額なので、税額がこの金額だけ減るわけではありません。
- Q. 障害者控除対象者の認定は、どこに、誰が申請しますか?
- A. 国税庁は、市町村長等の障害者認定については住んでいる市区町村の窓口に尋ねるよう案内しています(No.1185)。複数の市区町村の案内では、本人のほか、本人を扶養している家族も申請できるとしています。必要な書類や窓口は市区町村ごとに違うため、親が住む市区町村で確認してください。
- Q. 年末に間に合わず、認定の申請中のまま申告してもよいですか?
- A. 国税庁の質疑応答事例では、認知症の高齢者について、前年の12月31日現在で認定を受けられる程度の障害があり、申告時に認定を申請中である場合は、障害者控除を適用して差し支えないと回答しています。一方、身体障害者手帳の事例では、過去にさかのぼって適用することはできないと回答しています。ご家族の場合の扱いは税務署に確認してください。
- Q. 親が老人ホームに入っていても、同居特別障害者になりますか?
- A. このページでは判定していません。同居特別障害者は、特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族のうち、納税者自身などとの同居を常況としている人です(No.1160)。No.1160 の関連事例として載っている国税庁の質疑応答事例(照会は同居老親等の「同居」について)では、老人ホームなどへ入所している場合は同居しているとはいえないと回答しています。障害者控除での扱いは税務署に確認してください。
- Q. 親の年金がいくらまでなら、扶養親族として申告できますか?
- A. このページでは個別の計算はしていません。国税庁は、扶養親族の要件の一つを年間の合計所得金額が62万円以下(令和8年分から。令和7年分は58万円以下、令和2年分から令和6年分は48万円以下)としています。年金収入から合計所得金額を出す計算や、ご家族が当てはまるかどうかは税務署に確認してください。
- Q. 本当に無料ですか?登録は必要ですか?
- A. 完全に無料で、メールアドレスや氏名の登録は不要です。個人利用の範囲で、印刷・複製してお使いください。
※同居の質問の質疑応答事例:「「同居」の範囲(長期間入院している場合)」。
出典(2026年10月4日確認)
表の時点:国税庁タックスアンサー No.1160・No.1185・No.1186・No.1180・No.1191「令和8年4月1日現在法令等」。質疑応答事例は「令和7年8月1日現在の法令・通達等」。
国税庁:No.1160「障害者控除」/No.1185「市町村長等の障害者認定と介護保険法の要介護認定について」/No.1186「身体障害者手帳等の交付を申請中である場合の障害者控除の適用について」/No.1180「扶養控除」/No.1191「配偶者控除」/用語集(専門用語)
国税庁:質疑応答事例「福祉事務所長の認定を受けていない認知症の高齢者に係る障害者控除の適用」/「障害者控除の適用を受けることのできる年分」/「「同居」の範囲(長期間入院している場合)」/「令和8年度税制改正(所得税の基礎控除の引上げ等関係)Q&A」(令和8年5月)/「A2-1 給与所得者の扶養控除等の(異動)申告」
厚生労働省:事務連絡「老齢者の所得税、地方税上の障害者控除の取扱いについて」(平成14年8月1日)
市区町村の認定の申請の案内(共通事項の確認のみ):横浜市・名古屋市・大阪市・神戸市・世田谷区の各案内ページ。
一般的な情報提供です。当サイトは税理士ではなく、障害者控除の対象になるかどうかの判定や税額の計算はしていません。 最終的な判断は税務署・税理士へ、障害者控除対象者の認定は親が住む市区町村の窓口へ確認してください。
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