デジタル終活のやること|スマホとSNS
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「自分にもしものことがあったとき、スマホの中のお金や契約で家族を困らせたくない」と考えている方へ。デジタル終活は、スマホやネット上の資産・契約を、家族が困らないように生前に整えておく準備です。国民生活センターの注意喚起と各社の公式ヘルプをもとに、元気なうちにやることをまとめました。
デジタル終活とは、スマホやネット上の資産・契約を家族が困らないよう生前に整えておく準備のこと
デジタル終活とは、スマホやパソコンのデータ、ネット銀行などの資産、サブスクの契約を、自分の死後に家族が困らないよう元気なうちに整えておく準備です。国民生活センターによると、スマホでインターネットを利用する人は60代で78.3%、70代で49.4%にのぼり(総務省「令和5年通信利用動向調査」)、遺族がIDやパスワードの手がかりがなく手続きに困る相談も寄せられています(出典:国民生活センター「今から考えておきたい『デジタル終活』」、2026年10月1日確認)。
家族が亡くなったあとの整理はデジタル遺品整理の進め方で扱っており、この記事では本人が生前にできる準備に絞ります。
スマホやパソコンの画面ロックは、パスワードを知らない家族には解除が難しい
スマホやパソコンの画面ロックは、パスワードを知らない家族や第三者が解除することは困難だと、国民生活センターが注意を呼びかけています。国民生活センターの相談事例では、亡くなった兄のスマホの画面ロック解除を携帯電話会社の店舗に頼んだ人が、「初期化はできるが、画面ロックの解除はできない」と言われました(出典:国民生活センター 見守り新鮮情報 第505号、2026年10月1日確認)。
一方で国民生活センターは、パスワードは第三者に知られないよう適切に管理することが重要で、日頃から共有しておくことは思わぬトラブルにもなり得るとしています。ふれあいの丘では、パスワードや暗証番号そのものを紙やエンディングノートに書き残す方法はおすすめしていません。家族と「もしものときスマホをどうしてほしいか」を話し合い、各社が用意している、アカウントにアクセスできる人を指名する機能を使うことを考えてみてください。
ネット銀行・証券・暗号資産やサブスクは、サービス名と「ある」ことだけを一覧にする
ネット銀行・ネット証券・暗号資産・コード決済などの「見えない資産」とサブスクの契約は、サービス名と「契約している」ことだけを一覧にしておくと、家族が手続きの入り口を見つけやすくなります。国民生活センターは、オンラインの契約は書面がメールなどで届き、遺族が簡単に見つけられないことがある一方、契約先の事業者が特定できれば、IDやパスワードがわからなくても解約などに応じてもらえるケースが多いとしています。
証券口座の開設先がわからない場合、遺族は証券保管振替機構(ほふり)に有料の開示請求をして調べることになるため、使っている証券会社の名前を残しておくと家族の手間が減ります。
サブスクは、契約者が亡くなっても解約手続きをしない限り請求が続きます。国民生活センターの事例では、カードの明細にあったスマホのセキュリティのサブスクが、IDとパスワードがわからずすぐには解約できませんでした。カードの明細やスマホの定期購入の画面を見ながら払っているサービスを書き出し、使っていないものは今のうちに解約しておくと安心です。
ふれあいの丘の終活チェックリスト(無料PDF)には「スマホ・パソコン・ネット口座・サブスクの一覧を作る」項目があり、パスワードは書かずにサービス名だけで整理できます。
書き出す表にはデジタル遺品の一覧表(無料)も使えます。
Apple・Googleのアカウントは、死後にデータへアクセスできる人を生前に指名できる
AppleとGoogleは、アカウントの持ち主が亡くなったときなどにデータを受け取れる人を、本人が生前に指名しておける機能を公式に用意しています。国民生活センターも、アカウントにアクセスできる人を指名できるサービスの活用を勧めています。
- Apple「故人アカウント管理連絡先」:iPhoneの「設定」→自分の名前→「サインインとセキュリティ」→「故人アカウント管理連絡先」から追加します。写真、メッセージ、メモ、ファイルなどが対象で、サブスクリプションや保管されたパスワードなどにはアクセスできません。申請には、アクセスキーと、日本では死亡の記載がある戸籍謄本が必要です(出典:Apple サポート)。
- Google「アカウント無効化管理ツール」:アカウントを使わない状態が一定期間続いたときに、データを受け取る家族などを10人まで指定でき、期間も自分で決めます(出典:Google アカウント ヘルプ)。
Appleの故人アカウント管理連絡先ではサブスクリプションを扱えないため、サブスクの一覧とあわせて設定すると抜けが減ります(いずれも2026年10月1日確認)。
FacebookとInstagramは、追悼アカウント管理人を決めるか、死後の削除を選んでおける
FacebookとInstagramでは、亡くなったあとのプロフィールの管理を任せる追悼アカウント管理人を指名するか、アカウントを削除するかを、本人が生前に選んでおけます。追悼アカウント管理人を指定できるのは18歳以上の利用者です。
- Facebook:追悼アカウント管理人は投稿の固定やプロフィール写真の更新、削除のリクエストができますが、ログインやメッセージを読むことはできません(出典:Facebookヘルプセンター)。
- Instagram:「死後に削除」も選べます。削除すると元に戻せないため、大切な方とよく話し合うことが強く勧められています(出典:Instagramヘルプセンター)。
ほかのSNSも、死後の扱いを各サービスの公式ヘルプで確かめ、残すか消すかの希望を家族に伝えておきましょう(2026年10月1日確認)。
写真や動画のデータは、残したいものを選び、家族が見られる場所にも分けて残す
スマホの写真や動画は、残したいものを選んで家族が見られる場所にも分けて残しておくと、画面ロックが解除できなくても思い出を受け渡せます。国民生活センターも、デジタル終活を「思い出は残しつつ、トラブルは残さないために」と表しています。
残したい写真は、家族と共有しているパソコンや外付けの記録媒体、プリントにも分けておく方法があります。人に見られたくないデータは、元気なうちに自分で整理しておくと安心です。今の備えはデジタル遺品リスク診断で気軽に確かめられます。
まとめ
- スマホの画面ロックは、パスワードを知らない家族には解除が難しい
- パスワードや暗証番号は書き残さず、家族と希望を話し合っておく
- 見えない資産とサブスクは、サービス名と「ある」ことだけを一覧にする
- Apple・Google・Facebook・Instagramの公式機能で、死後を任せる人を指名できる
デジタル終活は、一覧づくりと設定を一つずつ進めれば大丈夫です。財産の分け方や相続の手続きなど個別の判断が必要なときは、弁護士・司法書士・税理士などの専門家にご相談ください。
次の一歩:あなたの地域で調べる・試算する
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