ペットの終活|飼い主にもしものときの備え
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「自分が入院したり先に亡くなったりしたら、この子はどうなるのだろう」と気になっている方へ。ペットの終活は、飼い主にもしものことがあってもペットの暮らしが続くよう、託す人とお世話の情報を元気なうちに準備しておくことです。環境省や自治体の資料をもとに、今日からできる備えを順にまとめました。
ペットの終活とは、飼い主にもしものことがあってもペットが暮らし続けられるよう元気なうちに備えること
ペットの終活とは、飼い主が入院や介護施設への入居、死亡などで世話を続けられなくなったときに備え、ペットを託す人と必要な情報を元気なうちに準備しておくことです。動物の愛護及び管理に関する法律は、動物の所有者に、できる限り動物がその命を終えるまで適切に飼う「終生飼養」に努めるよう定めています(第7条第4項。出典:衆議院「動物の愛護及び管理に関する法律の一部を改正する法律」(平成24年法律第79号))。
環境省のパンフレットによると、犬や猫は15年以上生きることも珍しくありません。環境省は、子犬や子猫を飼った場合、ペットが高齢で介護が必要になる10〜15年後には飼い主も同じだけ歳をとっているとして、ケガや突然の病気など、飼えなくなる万が一の事態にも備えておくよう呼びかけています(出典:環境省「共に生きる 高齢ペットとシルバー世代」、環境省「飼う前も、飼ってからも考えよう」、いずれも2026年10月1日確認)。
ペットを飼えなくなったときに自治体へ引取りを頼んでも、断られる場合がある
ペットを飼えなくなったときに都道府県などへ犬や猫の引取りを頼んでも、終生飼養の考え方に照らして相当の理由がないと、引取りを断られる場合があります。2012年の法改正で、都道府県などは相当の事由がないと認められる場合に犬や猫の引取りを拒否できるようになりました(動物の愛護及び管理に関する法律第35条第1項ただし書)。
神奈川県動物愛護センターは、拒否できる場合として、犬や猫の老齢や病気を理由とする場合や、あらかじめ譲渡先を見つける取組を行っていない場合などを挙げています。県での引取りは、自分で新しい飼い主を探すなど様々な方策を尽くしたあとの最後の手段で、事前の相談が必要としています(出典:神奈川県動物愛護センター「県での引取りについて」、2026年10月1日確認)。行き先に困らないよう、託す先を元気なうちに考えておきましょう。
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ペットを託す人には、元気なうちに話して了承をもらっておく
ペットを託したい人には、元気なうちに直接話し、引き受けてもらえるかどうかの了承をもらっておくことが大切です。東京都動物愛護相談センターは、一時的に世話をしてくれる人や、代わりに終生飼養してくれる人を元気な今のうちから見つけ、事前に了承をとっておくよう勧めています(出典:東京都動物愛護相談センター「ペットを守る緊急連絡カード」、2026年10月1日確認)。
入院のときだけ預かってほしい人と、ずっと飼ってほしい人を分けて考えると、お願いの内容がはっきりします。環境省のパンフレットも、家族や友人、近所の人など、いつも会っている人を一時的な預け先にしておくことや、ペットホテル・ペットシッターを事前に調べて短期間試しておくことを挙げ、かかりつけの動物病院で一時的に預かってもらえる場合もあるとしています。
身近に頼める人がいない場合について、環境省のパンフレットは、ペットを預かり亡くなるまで世話をする民間の老犬・老猫ホーム(第一種動物取扱業)があるとし、よく調べて相談のうえ利用するよう呼びかけています。ひとり暮らしの終活全体はおひとりさまの終活ガイドでまとめています。
ごはん・薬・かかりつけの動物病院は、ペットのエンディングノートに書いて家族と共有する
ペットを預かった人がいつものお世話を続けられるよう、ごはん・薬・かかりつけの動物病院などの情報は、紙に書いて家族と共有しておくと安心です。環境省の災害対策ガイドライン(一般飼い主編)も、飼い主以外の緊急連絡先や預け先、ペットの写真、ワクチン接種状況や既往症、投薬中の薬、かかりつけの動物病院などの情報を用意しておくよう挙げています(出典:環境省「災害、あなたとペットは大丈夫?人とペットの災害対策ガイドライン<一般飼い主編>」、2026年10月1日確認)。
- ごはんの種類と量、散歩やトイレの習慣
- 持病と薬、かかりつけの動物病院、ペット保険の書類の置き場所
- 性格やくせ、苦手なこと
- 引き取ってほしい人(第1・第2候補)と、了承をもらったかどうか
ふれあいの丘のペットのエンディングノート(無料PDF・エクセル)は、これらの項目を登録不要で書き残せる様式です。入院などで一時的に預けるときの希望も書いておけます。
急な入院や事故に備えて、家にペットがいることを知らせるカードを身に付けておく
飼い主が急に入院したり外出先で事故にあったりしたときに備え、家にペットがいることと託せる人の連絡先を知らせるカードを身に付けておくと、残されたペットを守りやすくなります。東京都動物愛護相談センターは、緊急連絡カードを発見されやすい場所に置いたり普段から身に付けたりするよう勧め、飼い主とペットの基本的な情報やかかりつけの動物病院、託せる人の連絡先を書ける様式を公開しています。
預け先で落ち着いて過ごせるよう、日頃の準備も役立ちます。環境省のパンフレットは、預けた先で迷惑にならないよう、トイレのしつけやケージの中でおとなしくできるようにしておくことと、預けるときに必要なノミやダニの予防、ワクチン接種を挙げています。
ペットのためにお金を残す方法は、弁護士・司法書士などの専門家に相談して決める
ペットのお世話を頼む人に飼育費を渡したいなど、ペットのために財産を残す方法を考えるときは、弁護士・司法書士などの専門家に相談して決めると安心です。環境省のパンフレットは、自分がペットより先に死亡したときのために、ペットを誰に託すか、残した財産をペットのためにどう使うかを決めておくことができるとし、ペットのための遺言・信託を挙げています。
ペットにかかる費用は、種類や年齢、持病によって一頭ごとに異なります。毎月のごはん代や通院の目安をペットのエンディングノートに書いておくと、託す人と話し合うときの材料になります。ご自身の財産のありかや葬儀の希望はエンディングノート(無料PDF)に書き分けておくと、家族が一度に確認できます。
まとめ
- ペットの終活は、託す人とお世話の情報を元気なうちに準備しておくこと
- 自治体の引取りは、相当の理由がないと断られる場合がある
- 託したい人には直接話して了承をもらい、ごはんや薬の情報はノートで共有する
- ペットのために財産を残す方法は、専門家に相談する
ペットの終活は、話し合いと書き残すことを一つずつ進めれば大丈夫です。飼い続けることが難しくなりそうなときは、早めにお住まいの都道府県や市の動物愛護センターなどに相談し、財産や契約に関わることは弁護士・司法書士などの専門家にご相談ください。
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