相続・死後の手続き

年金受給者が亡くなったときの手続き|未支給年金

年金受給者が亡くなったときの手続き|未支

年金を受けていた親や配偶者が亡くなり、「年金はいつまで振り込まれるのか」「何をどこに出せばいいのか」で手が止まっていませんか。年金の死後手続きは、死亡の届出・未支給年金の請求・遺族年金の請求の3つに分かれます。日本年金機構が公表している期限と、請求できる遺族の範囲を整理しました。

年金の死後手続きは、死亡の届出・未支給年金・遺族年金の3つに分かれる

年金を受けていた方が亡くなったときの手続きは、年金の支給を止めるための死亡の届出、まだ支払われていない分を遺族が受け取る未支給年金の請求、残された家族の生活を支える遺族年金の請求の3つに分かれます。未支給年金を受け取れる遺族がいる場合は、死亡の届出と未支給年金の請求を「年金受給権者死亡届(報告書)兼 未支給年金・未支払給付金請求書」の1枚でまとめて行います(日本年金機構「年金を受けている方が亡くなったとき」、確認日:2026年9月18日)。

年金は亡くなった月分まで支払われます。届出が遅れて受け取りすぎた分は、後から返すことになるため、葬儀が落ち着いたら早めに取りかかる手続きです。年金以外も含めた死後の手続き全体の順番は親が亡くなったらやることで整理しています。

年金受給権者死亡届の期限は、厚生年金が10日以内・国民年金が14日以内

年金受給権者死亡届が必要な場合の提出期限は、亡くなってから10日以内、国民年金のみを受けていた方は14日以内です。ただし日本年金機構に亡くなった方のマイナンバーが収録されている場合、死亡届は原則として省略できます(日本年金機構 年金Q&A「年金受給者が亡くなりました。何か手続きは必要ですか。」、確認日:2026年9月18日)。

提出先は年金事務所または街角の年金相談センターです。障害基礎年金・遺族基礎年金のみを受けていた方が亡くなった場合は、市区町村役場に提出します。添えるのは亡くなった方の年金証書と、死亡の事実を明らかにできる書類(住民票の除票、亡くなった日より後に交付された戸籍抄本、市区町村長に提出した死亡診断書のコピー、死亡届の記載事項証明書のいずれか)です。

マイナンバーが収録されていても、未支給年金の請求は別に必要です。「死亡届が要らない=何もしなくてよい」ではない点が、実務でつまずきやすいところです。

未支給年金を受け取れるのは、生計を同じくしていた遺族7順位

未支給年金とは、年金を受けていた方が亡くなったときにまだ振り込まれていない年金と、亡くなった日より後に振り込まれた年金のうち亡くなった月分までの年金です。受け取れるのは、亡くなった当時その方と生計を同じくしていた遺族で、範囲と順位は次のとおりです。

  1. 配偶者
  2. 父母
  3. 祖父母
  4. 兄弟姉妹
  5. 上の6つ以外の3親等内の親族

先順位の人がいる場合、後順位の人は未支給年金を受け取れません。同じ順位の人が2名以上いるときは、そのうち1名が代表して請求します。JR・JT・NTT・農林共済が支給する共済年金を受け取っていた場合は、法定相続人が請求します(日本年金機構「年金を受けている方が亡くなったとき」、確認日:2026年9月18日)。

未支給年金の請求は戸籍と生計同一の確認書類が必要で、時効は5年

未支給年金の請求では、亡くなった方の年金証書、請求する方のマイナンバー確認書類、続柄が確認できる戸籍謄(抄)本または法定相続情報一覧図の写し、生計を同じくしていたことがわかる住民票、受け取りを希望する口座の確認書類を添えます。戸籍謄本と住民票は、亡くなった日より後に交付されたものが必要です。

亡くなった方と別の住所だった場合は、「生計同一関係に関する申立書」が加わります。マイナンバーを記入することで省略できる書類もあり、必要書類は家族の状況で変わります。書式の書き方や自分の場合の要否は、年金事務所に確認してください。

未支給年金を受ける権利は5年で時効により消滅します。起算日は受給権者の年金の支払日の翌月の初日です。死亡一時金の時効は2年で、こちらは起算日が死亡日の翌日となります(日本年金機構「年金の時効」、確認日:2026年9月18日)。

受け取った未支給年金は、請求した方自身の一時所得に該当し、確定申告が必要になる場合があります。その年分の一時所得の合計額が50万円以下であれば確定申告は不要とされています。税の扱いは税務署または税理士に相談してください。亡くなった方の口座を解約していないと年金が入金されることがあるため、銀行口座の凍結解除とあわせて進めると行き違いが減ります。

遺族年金は未支給年金とは別の請求で、遺族基礎年金と遺族厚生年金がある

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者・被保険者であった方が亡くなったときに、その方によって生計を維持されていた遺族が受けられる年金で、未支給年金とは別に請求します。遺族基礎年金と遺族厚生年金があり、亡くなった方の年金の加入状況などによって、いずれかまたは両方が支給されます(日本年金機構「遺族年金」、確認日:2026年9月18日)。

遺族基礎年金は、国民年金の被保険者等であった方が受給要件を満たしている場合に、生計を維持されていた「子のある配偶者」または「子」が受け取れます。ここでいう「子」は、18歳になった年度の3月31日までにある方、または20歳未満で障害年金の障害等級1級・2級の状態にある方で、婚姻していない場合に限られます。死亡当時に胎児だった子も、出生以降に対象となります。

遺族厚生年金は、厚生年金保険の被保険者等であった方が受給要件を満たしている場合に、生計を維持されていた遺族が受け取れます。亡くなった方の保険料の納付状況、受け取る方の年齢、優先順位などの条件をすべて満たす必要があり、受給できるかどうかは個別の事情で変わります。判断は年金事務所で確認してください。生命保険の死亡保険金は年金とは別の請求になり、手順は死亡保険金の請求方法にまとめています。

年金の死後手続きで迷ったら、年金事務所と専門家の窓口を使う

年金の死後手続きは、亡くなった方の加入歴・家族構成・生計を同じくしていたかどうかで、必要書類も受け取れる人も変わります。書類の記入方法や自分のケースで請求できるかどうかは、年金事務所または街角の年金相談センターの予約相談で確認するのが確実です。郵送での提出や、e-Govを使った電子申請もできます。

年金以外の相続手続きが重なって動けないときは、社会保険労務士・司法書士・弁護士・税理士といった専門家に相談してください。不動産の名義や遺産分割は司法書士・弁護士、相続税は税理士が扱う領域です。ひとりで抱え込まず、窓口を分けて考えると前に進みます。

まとめ

年金の死後手続きは、死亡の届出(厚生年金10日以内・国民年金14日以内。マイナンバー収録済みなら原則省略可)、未支給年金の請求(生計を同じくしていた遺族7順位・時効5年)、遺族年金の請求の3本立てです。期限のあるものから順に、年金事務所の窓口を使いながら進めてください。制度の内容は日本年金機構の公式ページで最新の案内を確認できます。

記事を読んだら、お住まいの市区町村の具体的な情報や費用の目安を確かめてみましょう。

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この記事について

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。相続・年金・税・登記などの手続きは、 個別の状況や法改正によって取り扱いが異なります。具体的な手続きや判断は、各市区町村窓口・ 年金事務所・法務局・税務署、および司法書士・税理士・弁護士などの専門家に必ずご確認ください。

編集・運営:株式会社Kogera「生前整理支援センター ふれあいの丘」。 実家じまい・遺品整理・生前整理の進め方を、当事者とご家族の目線でわかりやすくお届けしています。