エンディングノートの書き方|項目と記入例
「エンディングノートを用意したけれど、何から書けばいいのか分からない」という方へ。最低限書くことは、本人情報・連絡してほしい人・医療の希望・財産の在りか・葬儀の希望の5項目です。当サイトが無料で配布しているエンディングノートの実際の項目と記入例をもとに、項目別の書き方、書かないほうがよいもの、遺言書との違い、続けるコツを順に解説します。
エンディングノートに最低限書くことは、本人情報・連絡先・医療・財産の在りか・葬儀の5項目
エンディングノートに最低限書くことは、「本人情報」「連絡してほしい人」「医療・介護の希望」「財産の在りか」「葬儀・供養の希望」の5項目です。入院・葬儀・相続の場面で、家族が判断や手続きの手がかりにする情報だからです。
項目 | 書く内容 | 当サイトのノート |
|---|---|---|
本人情報 | 名前・生年月日・本籍地・持病と常用薬・かかりつけ医 | P.03「わたしのこと」 |
連絡してほしい人 | 名前・関係・連絡先・伝えてほしいこと | P.05「大切な人の連絡先」 |
医療・介護の希望 | 告知・延命治療・介護の希望 | P.12「医療の希望」 |
財産の在りか | 金融機関・保険・年金・不動産と書類の保管場所 | P.06〜08「資産のメモ」、P.11「ネット上のお金」 |
葬儀・供養の希望 | 葬儀の形式・宗派・お墓の希望 | P.13「葬儀の希望」、P.14「お墓・供養の希望」 |
全部を一度に埋める必要はありません。当サイトのノートでは、書けない項目は「今は決められない」という大切な情報だと説明しています。
エンディングノートの書き方は、項目ごとに「在りか」と「希望」を1行ずつ書くこと
エンディングノートの書き方の基本は、情報の項目には「何がどこにあるか」を、希望の項目には「どうしてほしいか」を1行ずつ書くことです。以下の記入例は、当サイトのエンディングノート(PDF・Word・エクセル共通)に印刷している例の引用です。
本人情報は、保険証や年金手帳の「保管場所」まで書く
本人情報のページには、名前・生年月日・血液型・現住所・本籍地・持病・常用薬を書き、保険証や年金手帳は番号ではなく保管場所を残します。
- 保管場所の記入例:寝室のチェスト2段目の茶色いポーチ。年金手帳は仏壇の引き出し。
- かかりつけ医の記入例:〇〇市民病院/内科・佐藤先生/高血圧の薬。月1回
連絡してほしい人は、家族が知らない付き合いほど書いておく
連絡先のページには、友人・恩人・遠い親戚を関係と一緒に書きます。記入例は「田中 一郎/高校の親友/葬儀に呼んでほしい」です。年賀状だけのお付き合いなら、住所録の保管場所を書けば十分です。
医療・介護の希望は、選択肢にチェックを入れるだけでよい
医療の希望のページは、病名・余命の告知と延命治療について、それぞれ3つの選択肢から選ぶ形式です(例:「苦痛を和らげる治療を中心にしてほしい(緩和ケア)」「家族と医師の判断に任せる」)。記載に法的な強制力はなく、厚生労働省が勧める「人生会議(ACP)」のように家族や医師と話し合うきっかけとして使います。治療の内容は医師に相談してください。
財産は金額や番号ではなく「どこに何があるか」を書く
財産のページは、口座や契約の存在を家族に知らせるためのものです。金融機関名・支店名・種別と、通帳やカードの保管場所までを書きます。
- 預貯金の記入例:〇〇銀行/駅前支店/普通/書斎の金庫(鍵は妻が知っている)
- 保険の記入例:〇〇生命/終身保険/受取人は妻/リビングの引き出し・青いファイル
- ネット銀行の記入例:〇〇ネット銀行/生活費の予備。キャッシュカードは金庫
ネット銀行やネット証券は通帳がないため、「ある」と書くだけで家族の手がかりになります。
葬儀・供養の希望は、こだわりたいことを具体的に書く
葬儀のページでは、一般葬・家族葬・直葬(火葬式)・家族の判断に任せる、から形式を選びます。こだわりの記入例は「祭壇の花はひまわりを入れてほしい。BGMは〇〇。香典は辞退。」、お墓の記入例は「実家の墓は遠いので、私の代で墓じまいして永代供養に移してよい。費用は預金から。」です。
5項目が書けたら、わたしの歩み・デジタルの整理・ペット・家族へのメッセージへ進みます。全ページの見本はエンディングノートのテンプレート(記入例つき無料PDF)の配布ページで画像で確認できます。
暗証番号・パスワード・口座番号は、エンディングノートにそのまま書かない
暗証番号・パスワード・口座番号・クレジットカード番号・マイナンバーは、エンディングノートにそのまま書かないのが安全です。ノートは家族が見つけやすい場所に置くため、紛失や盗難のときに番号を悪用される危険があるからです。
当サイトのノートは番号を書く欄を設けず、「何がどこにあるか」だけを残す設計です。番号は通帳・カード・契約書類の現物が担い、亡くなった後の預金は正規の相続手続きで引き出すため、番号のメモは要らないという考え方です。スマホは、解除方法を別の紙に書いて封筒に入れ、ノートには封筒の保管場所だけを書く方法をすすめています。
エンディングノートは遺言書にならず、財産の分け方は遺言書でしか指定できない
エンディングノートに法的効力はなく、財産を「誰に・どれだけ渡すか」をノートに書いても、その通りに分けられる保証はありません。民法960条は「遺言は、この法律に定める方式に従わなければ、することができない」と定めています。
エンディングノートには、遺言書が「あるか」と「どこにあるか」を書いておきます。当サイトのノートにも、遺言書や権利証の有無と保管場所を書くページ(P.15)があります。
法務省の「自筆証書遺言書保管制度」を使うと、自分で書いた遺言書を法務局に預けられ、紛失のおそれがなく、家庭裁判所の検認も不要になります(法務省ウェブサイト・2026年9月29日確認)。法務局は遺言の内容の相談には応じていないため、遺言書の作成は弁護士・司法書士・公証役場にご相談ください。
エンディングノートを書き始める年齢に決まりはなく、年1回の見直しで続けられる
エンディングノートは法律で決まった書式や年齢がないため、何歳から書き始めてもかまいません。家族に伝えたい情報ができた時点が書き始めどきです。続けるコツは、当サイトのPDF版の使い方ページにある3つです。
- 一度に書き上げようとしない:1日1ページ、書けるところから
- 鉛筆や消せるペンで書き、年に1回見直す:誕生日やお正月に見直し、日付を「見直しの記録」に残す
- 保管場所を1人にだけ伝える:中身を見せる必要はない
パソコンで上書きしながら管理したい方には、同じ項目のエンディングノートのエクセル版(全18シート)が向いています。自治体や法務省版を含む他の無料ノートはエンディングノート無料ダウンロード9選で比較しています。
エンディングノートの書き方に関するよくある質問
Q. 銀行口座はエンディングノートに書くべきですか?
口座があることは書いておくと家族が助かります。金融機関名・支店名・種別と通帳の保管場所までを書き、口座番号と暗証番号は書きません。使っていない口座は、元気なうちに解約しておくと家族の手続きが1つ減ります。
Q. 20代や30代でエンディングノートに書く項目は何ですか?
連絡してほしい人、持病やアレルギー、スマホ・SNS・サブスク・ネット銀行の一覧から始めると書きやすいです。
Q. 何を書けばいいか分からないときは、どこから始めますか?
名前や生年月日など、迷わず書ける「わたしのこと」のページから始めます。記入例つきのノートなら、例を見ながら同じ形で書けます。
Q. エンディングノートは遺言書の代わりになりますか?
なりません。財産の分け方を法的に決めるには遺言書が必要です。遺言書については、弁護士・司法書士・公証役場にご相談ください。
まとめ
- 最低限書くことは、本人情報・連絡してほしい人・医療の希望・財産の在りか・葬儀の希望の5項目
- 情報は「何がどこにあるか」、希望は「どうしてほしいか」を1行ずつ書く
- 暗証番号・パスワード・口座番号は書かず、保管場所だけを残す
- エンディングノートに法的効力はなく、年に1回見直して保管場所を1人に伝える
記入例を見ながら書き始めたい方は、ふれあいの丘のエンディングノート(登録不要・全20ページ・記入例つき)を無料でダウンロードして、今日は1ページだけ書いてみてください。
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