親・家族の気持ち

親が元気なうちの確認リスト|聞き方と記録

親が元気なうちの確認リスト|聞き方と記録

「親が元気なうちに何を聞いておけばいいのか分からない」「聞きたいけれど、どう切り出せばいいか迷う」と困っている方へ。医療・介護の希望、連絡先、お金の在りか、住まい、葬儀・お墓、デジタル、書類の保管場所の7分野で、確認することを印刷して使える一覧にしました。聞き方の例と、答えを書き留める無料の道具もまとめています。

親が元気なうちに確認することは、7分野に分けると聞き漏れを防げる

親が元気なうちに確認することは、医療・介護、連絡先、お金の在りか、住まい、葬儀・お墓、デジタル、書類の保管場所の7分野に分けると聞き漏れを防げます。どれも本人の記憶や意思がはっきりしているうちでないと確かめにくい項目です。

亡くなったあとの手続きには期限があるものもあります。相続放棄の申述は、民法により「自己のために相続の開始があったことを知ったときから3か月以内」に行うと定められています(出典:裁判所「相続の放棄の申述」、2026年9月30日確認)。借入れの有無を知っておくと、期限内でも落ち着いて判断できます。

親が元気なうちに確認することリスト(7分野・27項目)

親が元気なうちに確認することリストは、7分野・27項目を「なぜ今聞くか」と並べた一覧です。1回で埋めず、帰省のたびに1分野ずつ□に印をつけて進めてください。

1. 医療・介護の希望

確認すること

なぜ今聞くか

□ かかりつけ医・持病・飲んでいる薬

急な入院で、家族が最初に伝える情報だから

□ 延命治療など、もしものときに望む医療・ケア

意思を伝えられなくなると確かめられないから

□ 介護が必要になったら、自宅か施設か

介護が始まると、落ち着いて聞く時間が取りにくいから

□ 自分で決められないとき、判断を任せたい家族

きょうだいで意見が分かれたときの拠り所になるから

厚生労働省は「人生会議」を、もしものときに望む医療やケアを前もって考え、家族等や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取組と説明しています(出典:厚生労働省「『人生会議』してみませんか」、2026年9月30日確認)。書面での意思表示は終末期医療の意思表示で解説しています。

2. 連絡先

確認すること

なぜ今聞くか

□ もしものときに知らせてほしい親戚・友人

子の知らない交友関係は、本人にしか分からないから

□ 年賀状・住所録・携帯電話の連絡帳のありか

入院や葬儀の知らせ先を探す手がかりになるから

□ 知らせないでほしい人がいるか

本人の意向は本人にしか分からないから

3. お金の在りか(金融機関名まで)

確認すること

なぜ今聞くか

□ 取引のある銀行・信用金庫・ゆうちょ銀行・証券会社・ネット銀行の名前と支店

家族が知らない口座は、手続きから漏れるから

□ 加入している保険の会社名と、保険証券の置き場所

保険会社が分からないと請求に進めないから

□ 公共料金・カードなど毎月の引き落とし先の口座

解約や名義変更の漏れを防げるから

□ 借入れ・ローン・保証人になっている契約の有無

相続放棄は3か月の期限の中で判断するから

お金は金融機関の名前と支店、書類の置き場所まで聞けば十分です。口座番号・暗証番号・パスワードは聞き出さず、紙にも書かないでください。進め方は親の財産を生前に把握する方法、手続きは相続放棄の必要書類と期限で解説しています。

4. 住まい・実家

確認すること

なぜ今聞くか

□ 実家の名義人は誰か

祖父母の名義のままのこともあるから

□ 住み続けたいか、住み替えや施設も考えているか

実家の今後は、家族だけでは決めにくいから

□ 残してほしい物と、処分してよい物

片付けで家族が迷う時間を減らせるから

5. 葬儀・お墓

確認すること

なぜ今聞くか

□ 葬儀の形式や規模の希望、宗派と菩提寺

葬儀までの時間は短く、その場で確かめられないから

□ 入りたいお墓・納骨先と、お墓の場所

お墓の場所や管理の窓口を子が知らないことがあるから

□ 遺影に使ってほしい写真

思い出話の中で聞きやすいから

□ 互助会や葬儀の生前契約の有無

知らずに別に手配すると、費用が重なるおそれがあるから

6. デジタル

確認すること

なぜ今聞くか

□ スマホ・パソコンのロックを、もしものときどうするか

第三者によるロック解除は難しいから

□ ネット銀行・ネット証券・電子マネー・コード決済のサービス名

ネット上の資産は、本人以外が把握しにくいから

□ 有料のサブスク(動画・音楽・アプリなど)のサービス名

解約しない限り請求が続くから

□ 残したい写真や動画の保存先

写真がスマホの中にしかないことがあるから

国民生活センターは、パスワードがわからない場合は第三者がロック解除することは困難と指摘し、アカウントにアクセスできる人を指名できるサービスの活用などを挙げています(出典:国民生活センター「今から考えておきたい『デジタル終活』」、2024年11月20日公表・2026年9月30日確認)。ノートに書くのはサービス名までにしましょう。

7. 書類の保管場所

確認すること

なぜ今聞くか

□ 通帳・印鑑・キャッシュカードの置き場所

入院中や死後の手続きで最初に探すものだから

□ 健康保険証・介護保険証・年金の書類の置き場所

入院や介護の手続きですぐ使うから

□ 不動産の権利証・固定資産税の通知書の置き場所

親名義の不動産を確かめる手がかりになるから

□ 遺言書の有無と、保管場所は自宅か法務局か

見つからない遺言書は使われないから

□ エンディングノートや大事なメモの置き場所

書いた内容は家族に届いて初めて役立つから

遺言書は内容まで聞かず、有無と保管場所が分かれば十分です。法務局の自筆証書遺言書保管制度に預けた遺言書は、相続開始後の家庭裁判所の検認が不要です(出典:法務省「遺言書保管制度とは?」、2026年9月30日確認)。書類が見つからないときは親の通帳・保険証券・印鑑の探し方を参考にしてください。

親への聞き方は、答えやすい分野から1回に1分野ずつ

親への聞き方は、答えやすい分野から1回に1分野ずつ、「希望どおりにしたいから」と理由を添えると進めやすくなります。お金の話は最後に回し、連絡先やデジタルなど親にも役立つ話題から始めましょう。

分野

切り出しのひと言(例)

連絡先

「入院したとき、誰に連絡したらいいか教えておいて」

デジタル

「使っていない有料アプリがないか、一緒に見てみない?」

医療・介護

「介護が必要になったら、家と施設どっちがいい?」

お金・書類

「中身はいいから、通帳がどこにあるかだけ知っておきたい」

嫌がられたらその日は引き、聞けた内容はきょうだいとも共有しましょう。切り出し方のコツは親の終活の切り出し方、ノートの渡し方は親にエンディングノートを書いてもらうにはで紹介しています。

聞いた答えは、ノート・カード・財産目録の3つに書き留める

聞いた答えは、エンディングノート・緊急連絡先カード・財産目録の3つに分けて書き留めると、家族が必要な場面ですぐ見つけられます。3つとも当サイトで無料・登録不要でダウンロードできます。

道具

書く分野

置き場所

エンディングノート(記入例つき)

医療・介護、連絡先、住まい、葬儀・お墓、デジタル、書類

実家の決まった場所

緊急連絡先カード

家族の連絡先、持病・薬・かかりつけ医

親の財布

財産目録テンプレート

金融機関名と支店、保険、不動産、借入れ・保証

ノートと同じ場所

どの道具にも口座番号・暗証番号・パスワードは書き写さず、置き場所は家族全員で共有してください。年に1回、帰省のときに親と見直すと内容が古くなりません。

確認リストで見えてきた課題は、分野ごとの専門家に相談する

遺言や借入れ、医療の希望など、確認リストで見えてきた課題は、家族だけで結論を出さず分野ごとの専門家に相談すると安心です。

  • 遺言の内容や書き方:法務局は内容の相談に応じないため、弁護士・司法書士に相談してください。
  • 借入れや保証:相続放棄などの選択は弁護士・司法書士に相談してください。
  • 医療・ケアの希望:かかりつけ医など医療・ケアチームとも共有しましょう。

まとめ

  • 確認することは7分野・27項目。帰省のたびに1分野ずつ進める
  • お金は金融機関名と支店まで。番号やパスワードは聞かず、書かない
  • 答えはノート・カード・財産目録に分けて書き留め、年に1回見直す

まずは次の帰省で聞く分野を1つ決めて、記入例つきの無料エンディングノートを印刷しておくところから始めてみてください。

記事を読んだら、お住まいの市区町村の具体的な情報や費用の目安を確かめてみましょう。

MUNICIPAL DATABASE

お住まいの市区町村の補助金情報を確認

全国1,726自治体の収録データから、公式ページと掲載値を編集確認済みの補助制度を確認できます。

※補助金情報は各自治体の公開情報をもとにした独自調査です。制度・金額・募集状況は更新されるため、申請前に自治体の公式情報をご確認ください。

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この記事について

本記事は一般的な情報提供を目的としたものです。相続・年金・税・登記などの手続きは、 個別の状況や法改正によって取り扱いが異なります。具体的な手続きや判断は、各市区町村窓口・ 年金事務所・法務局・税務署、および司法書士・税理士・弁護士などの専門家に必ずご確認ください。

編集・運営:株式会社Kogera「生前整理支援センター ふれあいの丘」。 実家じまい・遺品整理・生前整理の進め方を、当事者とご家族の目線でわかりやすくお届けしています。